休日もやっぱり仕事しないわけには行かないことがわかったので、仕事してみます。
ひと山越えて外に出ると、燃えるような夕焼けでした。
肉のハナマサで豚肉を塊で買ってきて、晩ごはんは豚角煮丼です。茹玉子はTP一つ、私三つ。
昨日の夜、8枚切りのパンを4枚使ってツナサンドを作っておきました。半分に切って4つあるサンドイッチのうち、TPは3つ食べて出勤したようです。私は残りのひとつ(8枚切りのパン1枚)を持参して、出勤します。このところ通勤時間ギリギリに起きている働き者の奥さんです。
今日は、このところ不機嫌になりがちなひとに「嫌な仕事とか雑用とか、これからはチームみんなで、一緒にやる時間を作ったらどう?」と提案すると、とても喜んでもらってうれしくなりました。普段、仕事はぬかり無いのに自分だけが負担の重たい仕事をしている、周りはバカばっか、みたいな高圧的な態度に出がちなひと、なおかつそれが彼女の正義なのです。
これからは、めんどくせーなーとか、押しつけんなよとか、じゃんじゃん文句を言いながらやろうとも言い合います。相談できないから苦しいだけで、ひとりでやるから面倒くさいだけで、押し付けられたと思うから不機嫌になるだけなのかも知れない。みんなでやれば大したことないことが多いのです。私は自分のことを、心底個人主義の外れものだと思って生きてきたけれど、みんなでとかチームでとか口にするようなひとになるとは、夢にも思ったことはありませんでした。それが今日、チームで協力して乗り切ったら楽しいかもとか言っちゃって。ひとって変わるものですね。
晩ごはんは、小鯛の酒蒸しです。小さい鯛なので、ひとり一匹。魚屋さんに「これ、どうやって食べるのがいいですかね?やっぱり煮付けですかね?」と聞くと「ええ、煮付けか、酒蒸しもいいですよ」とのこと、「酒蒸し!おいしそうですね!」と答えて帰ってからの酒蒸しです。でも酒蒸しってどんなふうに料理するとかいな?何となくのイメージで、アルミホイルの中に塩と酒を少し振った鯛を置いて、ネギとシメジを乗せて包んで、蒸し焼き風にしてみます。それっぽくなりました。美味しゅうございました。
目覚まし時計が鳴っても、亀のポーズのまま、つい、二度寝してしまいます。腕がしびれていました。
9割9分終わったと達成感のあった仕事も、ちょっと考えてみれば7割くらいに思えてきます。そして職場でこのところずーっと、ご機嫌の悪かったひとと、みっちり作業をしてみると彼女のある分野における冴え方、ハッとします。見逃していた世界がある。このことが、ここ数週間の間で一番嬉しかったこと。
録画しておいたテレビダダ流しの時間をひとやすみして、ラジオの時間にしてみます。残業&家仕事。東南アジアの部署のひとに、こちらに来て一緒に仕事を進めたいと言ってみたところ、逆に今の仕事を進めるために数日間、東南アジアに来ませんか?と言われて浮かれます。そりゃー、全力で、いつだってどこかに行きたい。いつだって。
来週にでも、上長に言ってみようかな?東南アジアへの出張、アリですか、ナシですかって。
午後3時に、新橋の喫茶店で。元同僚のKさんと、上長と待ち合わせます。
考えに考えた末、というよりは、ずっと前からそうするしかないんじゃね?と思っていたし、Kさんも辞めたけれど戻りたいと言ってくれていることを考えて、おしごとギュウギュウのチームに戻ってもらおう、でもいくらKさんが戻りたいと言ってくれても戻ってもらうのは手続きが変わっているから大変らしい、そのあたりのことを、ダダダーっと3人で喋り続けます。
結論として、私はKさんに戻ってきてもらったら、任せたい仕事が沢山あるから。
申し訳ないけれど、ホークスが優勝してして。ギータ発動のビールかけは、深夜でしか放送されなくなっていますが、野球の人氣が落ちているだけのこと。30年間で10回も優勝しただなんて。私と福岡の美香ちゃんは、20年くらいホークスがBクラスだったってこと、体感しているのだから。などと感慨深くなる夜です。おめでとう、ホークス!
旅行から戻ってすっかり節約意識が高まった夫婦は、持参した水筒の水道水を飲みながら映画鑑賞です。
ジョーカー。ホアンキン・フェニックスの涙、背中、ステップ。広げられた手、追い詰められた目。ホアンキン〜と心で叫びながら観ます。大入り満員。だんだんと、説明しすぎなような、説明が足りないような展開に。TPは色んな映画のオマージュに興奮している様子。ホアンキン〜!
節約に目覚めた夫婦は、肉のハナマサで豚肉とキャベツを買って帰って、TPリクエストのお好み焼きを作って食べます。TPがリクエストしたんだからと、TPに焼いてもらうことに。私はキャベツ切り係と、粉配分係。粉配分係が失敗して、粉が足りないものだから最初はグチャグチャお好み焼きに。
2枚めからは、粉配分係が粉と水を追加したので、まともなお好み焼きになって行きました。そしてお昼寝。起きたら夕方です。仕事の無い休日っていいな。晩ごはんは鶏手羽の塩スープです。仕事しない休日って、いいな!
起きてまた仕事。突然、あれ?終わりそう、そう確信しました。私の業務の9割9分、終わりそうなのです。
もっと喜びたいけれど、少し氣が抜けたような感じになります。TPが、抜け殻に「ちょとだけ御苑に行ってみん?」と誘ってくれます。久しぶりに、外に出てみようじゃないか。抜け殻を連れたTPは「チケットショップだけ寄っていい?」と言いながら映画、ジョーカーのチケットを2枚買って、「ちょっとだけ金券ショップ寄っていい?」と言いながら、テルマー湯という大浴場の割引券を買っています。
抜け殻は、模食を見つめるだけ。
ドトールでミラノサンドを買って、私の庭へ。久しぶりに。杉ぼっくり。
わ!リンゴがいっぱい落ちとう!だんだんと元氣が出てきます。よく見るとリンゴよりもちょっと長くて変。看板を見ると「カリン」と書いてあります。
庭の千駄ヶ谷口近くでTPが「車椅子ラグビーが無料で観られるけん、ちょっとだけ覗いてみる?」と言うので、半抜けはついて行きます。
2階席まではもういっぱい、3階席に座ってみます。
激しいぶつかり合いで、すぐに車椅子はパンクしてしまうそう。場内では、司会の男性がマイクで、解説者の方と一緒にルールや状況を説明してくれるからとってもわかりやすい。
円陣組んで、格好いい。相手チームはイングランド。TPが申し込んでくれたオリンピック・パラリンピックのチケットは、パラリンピックの車椅子ラグビーと、パラリンピックの陸上だけが当選したそう。楽しみになってきた。
席を移動して、正面側に回ってみます。こっちの方がベンチからの声もよく聞こえて、もっと楽しい。私はすっかり興奮して、抜け殻にも魂が戻ってきました。ありがとう、楽しいとTPにお礼を言います。
再び庭を抜けると、台風の爪痕があちこちに。こんなことになっていたとは、思いも寄らなかった、私は台風の夜、自分のことしか考えていなかった、どこかの誰かと、庭に対して謝ります。ごめんなさい。
そして夜。準々決勝です。今日も、勝っても勝たなくてもいい、ただ目の前で熱い試合が観られるんだからと言い聞かせながら、電氣を消して、全力応援。終わりの笛が鳴ったらノーサイドです。にわかファンのワールドカップは終わりを告げましたが、心にはお土産がしっかりと残りました。