ドロドロで入国

monna88882013-02-14

ドラマもなく無事にTPは待ち合わせ場所に来て、まずはシンガポーまで6時間、チャンギ空港で5時間、シェムリアップまで1時間ちょっと。この時間をかけて移動するということは、ドロドロになるということですね。空港で出発前、偶然観たテレビでカンボジアが映っていたので、うわーっとなります。

 「荷物は足元に入るよ」「こっちは空いてるから入れようか?」「飲み終わったカップを渡してごらん」今回は秘かな作戦を胸に秘めていました。髪の毛を片側に垂らして檀蜜さんのつもりで口を少し開ける。というのもボロボロ姿よりもお色氣ある方がただ通り過ぎる人ではなくひとりの人間として扱ってもらえる率が高まると考えたからです。功を奏したのか!?TPと離れた席の機内でも周りのひとが親切にしてくれました、うふ。みなさんありがとう、ぐっすりおやすみ☆TPはトイレの前の席で、ひっきりなしに水がジュッボーッと吸い込まれる音で一睡もできなかったそう。氣の毒〜

ジリジリ陽射しにクラクラしながら到着した、シェムリアップ空港でまずトゥクトゥクの運転手さんたちに言われたのは「お前たち、荷物小さいなあ!」でした。ヤッター!もう旅の目的は果たした高揚感。ソマッさんの運転は5ドル、レンガ色の土煙がもうもうと立ちこめる中、だんだんと街の中心部に近づくとまるで隣町に散歩に来たかのように当たり前に旅が始まりました。

ソマッさんは一日ガイドを勤めたい、ドライバーの中でも順番待ちが大変と訴えてくれましたが、まずは宿探しをしてひと休みしたいと訴え返して何とかさよならしました。てくてくと歩いて。旧正月の影響で20軒以上の宿からFULLと断られる中、ゲストハウス街でようやく見つけた「HOME SWEET HOME」、普段なら80ドルだけどあなたたちなら60ドルと勝手に負けてくれてもなお、高いのは承知で荷物を下ろします。

新しいトゥクトゥクドライバーのウーンさんに4ドルでアンコールワットの入り口まで乗せて行ってもらって、じゃあね!と入場券を買って歩き始めようすると、係の人が「ちょっとちょっと!あなたたち歩き?それは無理だよ」といかにアンコールワットが広いかを説明されました。え?そうなの?と驚いて途方に暮れていると係の人がウーンさんに話して結局10ドルでアンコールワットの閉園時間までたっぷり走ってもらうことになりました。

意外に距離があるわ・・・暑さでフラフラするので展望台ももういいねと一度は辞めそうになったたけれど、やっぱり並んで上に上ってみました。シェムリアップ一望、人も多い。広い。

ウーンさんが次に連れて行ってくれたところは、バイヨン遺跡。ここ、来たかったんだ!と言うと嬉しそうにしてくれました。入る前に一服していると別のドライバーの人が、ここは朝来たら遺跡はどこ?ってくらい混んでいるけどこの時間が最高だよと教えてくれます。人が少ない。仏像に喜捨すると腕にアクリル毛糸のミサンガを巻いてくれる仕組み。私は水を買ったおつり、1000リエルを出したけれどTPは思わず1ドル出したと悔やんでいました。夕焼けをずっと眺めながらオールドマーケットへ。ウーンさん、さようなら。投げ込み式の電熱コイルを絵に描いて説明しながら電氣屋さんで1ドルでゲットして、カンボジア最初の食事は伝統舞踊を観られるビュッフェでした。ひとり12ドルという高級観光食堂、世界中から集まった人たちが、わっせわっせと並んであらゆる食べ物を食べつくして行きます。偶然となりの席になった早稲田大学のO君という青年とお喋りして、卒業前のひとり旅、4月から就職するからとのこと、農協の団体旅行できたというおじさんともお喋りして、10年前のカンボジアトゥクトゥクは無かった、こんなに店もなかったと教えてもらいます。

宿に戻ってゲストハウスの人からお湯の出し方を教えてもらっていると、TPは廊下で崩れ落ちるように眠っていました。そこまで?TPはトイレ前の席がいかにうるさかったかを「ジュッボー」という音で何度も訴えていたっけ。とにかくカンボジアに着いたので、マーケットで買った絵ハガキに、無事到着したことを大分とKさんに宛てて書いてみました。結論。壇蜜ヘアスタイルは、暑い。そして写真で見るとマルちゃんのロゴみたい。宿で鏡を見るとボサボサ日本人旅行者が映っていました。宿、高かったなあ。シャワーの水は鉄分の味が濃厚。でも風が心地いいなあ。カンボジア、悪くないなあ。