マニラっ子のリゾート地

monna88882011-11-01

ホテルの人から電話でたたき起こされました。12時間タイプと勘違いされたみたい。お陰で早く出発することになり、宿代も1090ペソと安くなりました。長距離バスに乗ってフィリピンの人たちがバスで行くリゾート地、マタブンガイまで。TPはすぐにバスの後ろの子供と仲良くなってズーーッと遊んでいます。私はグウグウ眠ったり。隣りの席の小さな女の子は、年のいったお父さんからうずらのゆで卵を買ってもらって、小さな歯で齧って少しずつ食べています。TPはこっそりと、あの娘をうずらちゃんって呼ぼうとささやきます。うずらちゃんは、うずらゆで卵を3つ食べると、突然顔色が悪くなってうつ伏せてしまいました。お父さんが心配してメンソールのマッサージオイルで背中を撫で、その手をうずらちゃんに嗅がせて、車酔いを乗り切る作戦。しばらくすると窓の外に向かって大きな声で歌を歌い続けています。私はうずらちゃんと90パーセントは同じ性格です。ワッと食べて、車に酔って、歌って元氣を取り戻す。何度も目を合わせて微笑み合ってお別れしました。バスは山道を越え、突然に山沿いの道端で降ろされた。タイもフィリピンも、長距離バスに乗るとまさかという道端で降ろされるのですね。降りたとこにはビーチボーイが待機していて、すぐにトライシクルというバイクタクシーを手配してもらい、ビーチへ向かいました。



ビーチボーイに紹介された鉄格子だけの宿は負けてもらって1200ペソ、プライバシーゼロですが、なぜか他を探すことにくたびれ、ここに決める。貸し切りの玄関前に色んな人が座っている。日本語を話す、もの売りのおばさんが部屋に入ってきて1時間ほどお喋りする。部屋の中で蟻が行進している。昼過ぎに1000ペソでいかだを借りました。プカプカ浮いているだけの時間。フィリピンはスリが多いと言うので、色々な面でドキドキは続きます。いかだからザブンと飛び込んで、海の水を思いっきり吸収します。だんだんと夕日が沈んで。いかだ乗り青年の元に、いつの間にか友達が寄ってきて、貸し切りのはずのいかだには知らない人が4〜5人乗ってお喋り。TPは、あそこまで泳ぐけん見とってとのことでいかにもクロールが苦手というフォームでバシャバシャと10メートル進んで、溺れそうになって戻ってきました。


この街の人は誰もが人なつこかった!すぐにバーベキュー食べる?と尋ねられます。分厚い豚を食べました。街灯がほとんど無い海辺の街は、星がシンシンと降ってくるかのよう。夜の海にもう一度飛び込んじゃった。プカプカ浮かびながら見上げる星空、堤防で心配そうに見ているTPの顔。外から丸見えの宿に戻って、風にさらされながらコンコンと眠りました。夢だったんだ、海辺で風に吹かれて眠るの。周りの家も窓ガラスなんかなくて、丸見えの中で色んな人が出入りしてはカラオケしたり、いかだに乗ってジュースを飲んだりしています。小さなリゾートで暮らすって、こんなに人間臭い生き方なのか。誰もが、顔が堂々として、まるで隠し事がないようにふるまっています。