ジプニー、ジプニー、ジプニー!

monna88882011-11-02

海の家の玄関、眠っているベッドのすぐ側で誰かが大声でお喋りしたり笑ったりしている?目覚まし不要の宿です。夕べ、夜の海に飛び込んじゃったりしたから、旅行前からの風邪がいっそうひどくなっていました。海に入ったら治ると思ったのに、その点は旅行モードじゃないみたいです。


フィリピンの人は朝から元氣!何十人という子供が朝から海に入っている。母親は赤ん坊を海で洗っている。男の人たちはいかだに乗って浮かんでいる。砂浜に埋まって遊ぶ少年たちや、立ち並ぶ海の家でゴロリとしている人たち。ハイ!マダーム!と昨日のビーチボーイが声をかけてくれます。インドに行ったときもそうだったけれど、ここフィリピンでも女性に対してはマダームと呼びかけるらしい。タイはそんなことなかったのに、イギリスとスペインに支配された国と、フランス系の違いでしょうか。トライシクルでバス通りに出ると、マニラ行きのバスは満員で乗せてもらえませんでした。すぐに来たジプニーに乗った方が良いとのこと、ビーチボーイ君たちともお別れです。乗り合いトラックのジプニーで、隣町のナスブーまでおいくらですかと尋ねると乗客の丸顔女性が21ペソよと教えてくれました。地球の歩き方にはナスブと書いてありますが、発音はナスブーらしい。セブ島だってセブでは通じず、セブーとフランス系の発音でようやく通じます。中心都市のパサイだってパサーイと伸ばしてやっと通じました。ナスブーで、丸顔女性は別のジプニーに乗り換えるよと教えてくれて一緒について来てくれて、大きなバスセンターまで案内してくれて、パサイ行きのバスを教えてくれました。155ペソ払って冷房付きのバスに乗り込みます。



パサイに戻ってほんの少し歩くと、猛烈な発汗と発熱、熱中症だろうか。1泊1万円以上のフィリピンでは高級なホテルの前で倒れそうになります。TPの判断でチェックインすることに。全身、バケツの水を浴びたようにグッショリの最上級で、ベッドに倒れ込みました。起きたら夜です。ひとりで冒険歩きをしてきたというTPの話しをひとしきり聞いて、ジプニーに乗って晩ご飯へ出かけます。体調、とってもいい。ぐっすり眠ることができて、嬉しい。


ジプニーに乗るときは、車体の横に書いてある行き先の通り名を読み取れたなら手を上げるだけでいいし、わからなくても「ロビンソンマーケットまで!」と叫ぶと、通るときは運転手がうんとうなずき、通らないときは首を横に振られます。ロビンソンマーケットとはエルミタ地区のデパート、めやすになります。フィリピンの人の発音だと、ロビンソンマルケッです。フィリピン料理を食べられるというレストランは、経営方針の変更でビュッフェ形式でした。ギターの弾き語りが席に回ってきます。本当は、弾き語りが回ってくるのは苦手。TPが「彼女は今日誕生日です、バースデーソングを」とリクエストしているのを見て始めて、あっ、私の誕生日旅行やった!と氣がつきました。マラカス入りで8ビートのバースデーソングを演奏してもらいました。


ジプニーなら、あたしはどこまででも行ける。ホテルまでの道もジプニーに乗ります。パサーイ!と言うと乗れと合図されるので乗り込みます。ジプニーは基本料金がたったの8ペソ。後ろから乗り込んで、前の席なら直接運転手に、後ろの席なら乗客の手渡しリレーで支払います。8ペソは日本円で15円。現地のお金でもきっと30円から50円の感覚です。ホテルに戻ってからも、もう一度ジプニーに乗りたくて隣り街まで行きました。ジプニーなら、どこまでもどこまでも、好きなところへ行けます。行きたい場所を大きな声で宣言すると、降りるところで乗客の誰かが教えてくれるのです。ジプニー買いたい、日本でジプニーを走らせて、手を上げられたら100円で乗せて、好きなところで降ろしたい。ジプニーがあれば通勤拒否の症状がある人たちだって、どこまでも乗っていられること、きっと誰でも乗り続けることができるでしょう?