ドンの世界

monna88882013-02-18

アンアン2からの眺めは、ベトナムカオサン通りと言われるブイビエン通りが真下に見えて快適です。チェックアウトは正午なので荷物を置いたままで、朝から銀行で両替をすませて、歩いてベンタイン市場へフォーを食べに行きました。ひとつ35000ドン、両替した日本円で換算すると160円ほどですが、私は地元価格として下三桁を取って350円だと思いました。食べ終わってお会計をすると「ワンハンドレッド、フォーティーンサウザンド」14万ドン。あら?でもフォーが3.5万ドン2つ、生春巻き2本で3万ドンだから10万ドンじゃない?と尋ねると、OK、OK、10万ドン、とのこと。やっぱ、あなどっちゃいかん、ベトナム

        
ドンの単位でかすぎ! ドンコイ通りは旧正月で軒並み休み! 2本裏の通りにチェックイン!

エクセシオールのようなカフェに入ってアイスコーヒー6万ドン。TPが注文したはずのコンデンスミルクがなかったのでそう言うと、後から持ってきてくれたものの、私の頼んだブラックの方にミルクが入っていました。お会計ではミルク代5千ドンが追加されてた。単位でかすぎ!と何度も思います。中心地をグルッと一周して戻るともうお昼。裏手のホテルへ移りました。ラックヴィエン、支配人は中国の静謐な中年男性、ひと目でここに泊まりたいと思いました。ひと部屋37ドルだけど朝食は外で食べると言うと、少し逡巡した表情で34ドルにしてくれます。部屋もとても清潔だったので、その場でチェックインすると、そっとエアコンをつけてくれました。


荷物を置いてすでに朝、下見した街を再散策、ついにバイタクに乗ります。ポケットにドンを入れて、ひとり2万ドンで2キロ弱の道のり、風が爽快です。たくさんの西洋人がタクシーで乗り付けていた大人氣店、ニャーハン・ゴンで生春巻きを注文すると、たっぷりの海老と野菜、生春巻きの皮がそのままでてきたけれど、食べかたを尋ねると皮は水に浸さずに具を乗せて二つ折りにしてバリバリと食べると言います。嘘でしょう?でも仕方ないのでバリバリと食べて、すぐ近所の統一会堂というかつての大統領府を見学します。

        
生春巻きの皮バリバリ    根っこ、何でこんなことに?   デザイン力半端ない統一会堂
どの部屋も全部違うデザインの統一会堂。最後にふらりと寄ったビデオルームに日本語があったので入ってみます。歴史のすさまじさと、ベトナムから見たアメリカという国への敵対心を見ることのできる、とても興味深いビデオだったけれど、係のおじさんが何度も入ってきて、まだ見てるのかと追い出すような態度で最後はもう笑ってしまって、感動が一氣に吹き飛びます。

 ベトナムはとにかくバイク社会なようです。まだ5時だと言うのに、学校の前にはお迎えのバイクがずらり。てくてくと歩いていると、ちょうど入りたかったような道端のカフェが開店していたので空席を待っていると若いカップルが譲ってくれました。アイスコーヒー一杯8千ドン。ヘーゼルナッツの香りが濃厚でびっくりする程美味しい珈琲でした。誰もが常連さんのよう、左側のおばさんは市場で買ったような野菜をレジ袋からちぎって取り出しては何の味噌だかわからないようなものにチョンとつけて食べている。待ち合わせの学生や家族連れ、デートのカップル、誰もがゆーーーっくりと前の道路を走るバイクに目もくれず、ボーーーッとしています。

また歩いてぐるぐると巡っているうちに日も暮れたので、中華食材屋でバインミーやら、露店でまた雛になりかけのゆで卵やら、サークルKで飲み物やらを買ってホテルに戻りました。コンビニの店員さんが私のゆで卵を見て、あなたもそれ好き!?ベトナム語でオッヴィンロッって言うんだよ、その卵、僕も大好きだよ、あなたは日本人ね、日本人は優しいからいいよ、それに引き換え・・と旅の中で何度も出会う日本にとっては近隣諸国の人たちのこと批判する言葉を聞きます。部屋で休むとまた元氣になったので、TPと路上酒場へ飲みに行きます。もうデヂカメは置いて。ものすごい盛り上がり。ビールが1.2万ドンと安いので店員さんにワケを尋ねるとコンビニは税がかかっているそう。世界各国の旅行者がただ椅子だけを並べて何百人と、道路で飲んでいる。物売りの女性から固いマンゴーを買って、塩をつけて食べます。するめ売りの人も何人も通るけれど、誰も買っていません。

ホテル前の雑貨屋さんで店の女の子とお喋りしているとき、TPは明日誕生日なんだよと伝えると、ベトナム語と何故か韓国語でハッピーバースデーを続けて歌ってくれました。彼女のお姉さんは、米やら豆やらのずた袋でポーチや煙草入れを作る人。お昼に立ち寄ったとき、私が横に長いポーチが欲しいと言うと、すぐ作れるわよ!と5万ドンでオーダーメイドして。夜に行ってみると、これからもずっと大切にするであろう、素敵な魚柄のビニール旅行財布ができあがっていました。バイタクの人は1回の運転でフォーも食べられないんだな。でも路上コーヒーなら2杯飲める。ハーブ付きゆで卵は1個7千ドン。バインミーは2万ドン。ドンの世界は深くて。やっぱり下2桁を削ると、現地の感覚に近いだろうと確信を得ました。