自由の風

monna88882013-02-19

朝、近くのカフェでモーニングを取りました。コーヒー5万ドン、パンとベーコン・煮豆などのセット9万ドン。セットと言えどもコーヒーは別料金でした。




 食後、歩いて高いビルへ行ってみました。入場料を払ってずっと上まで上るとホーチミンの街が一望できます。あそこと、あそこを歩いたと復習するにはもってこいのコースでした。街ではようやく旧正月の後片付け。街の中心地へ行くというTPとしばし別れて、ふらふらと行きたい道を歩く自由時間をもらいます。1時間半後に、ホテル前集合ね!

そうなるとまだ歩いていないところを歩こうと、ゆっくりゆっくりと言い聞かせて、街の人のリズムで散歩です。露店でドリアンのようでドリアンじゃなさそうなものを買う。3万だったか3千だったか。始めは3枚のお札で山ほど出されたので食べきれない!と言うと道端の人が2にしなさいと言うので2枚にしてもなお、山盛り。1枚分でいいと言うとやっと3切れになりました。ビワみたいな味。ぷらぷら歩きながら食べます。そして地元のスーパーでは、洋服は安いけれど電化製品も鍋釜食器、生活用品は東京と同じ値段でした。この街の人は、歯磨き粉とかどこで買っているんだろう?歩いても歩いても、本当に地元の人たちが買いそうな鍋やスプーンを見つけることができない悔しさを抱えて、バイタクに乗ります。

運転手の人にポケットに入れていた2万ドンを見せると、3万だと言うのでじゃあ結構よと離れるとOK、OKとなる。通りかかった宝くじ売りのおばちゃんも笑っていましたが、物価は本当に難しい。たっぷり街歩きを堪能してニコニコで戻ると、待ち合わせたTPは歩き過ぎたのかグッタリしていました。すぐに食堂でお昼を食べます。TPが財布を開けて「旅行資金、まだ20万ドン以上ある」と嬉しそうに言いますが、地元の人たちのお会計を見ても10万ドン札がビラビラ飛んで行っています。20万ドンなんて持ってるうちに入らないんじゃん?と思うとやはりお会計は15万ドンでした。

私は自分の財布を抱えて、ふと立ち寄った雑貨屋で、職場の女性たちへのお土産を買います。店の女の子が「そのお財布、どこで買ったの!?」と昨日作ってもらったビニール魚財布を見て、声をかけてくれました。これこれこうで、ファスナーの横長が無かったから作ってもらったと言うと、ぜひ場所を教えて、自分も今度行ってみるとのこと。ほめてくれて嬉しい!とお礼を言って、このホテルの前よと場所を教えます。作ってくれた店のお姉さんにも教えてあげたい!

最後に喫茶店でまたベトナムコーヒーを飲んで、いよいよ空港へ向かう時間がやってきました。一杯6万ドン。昨日、下見に来たバス停でキョロキョロしていると、見知らぬおじさんがわざわざ係の人に尋ねてくれて152番、30分に1本は出ているよと教えてくれたっけ。その152番バスは、すぐに来ました。

運転手さんは、できるだけお客を乗せたくないのか、ジリジリと徐行運転しながらドア閉めようとします。そこに強引に乗り込む仕組みらしい。ひとり5千ドン。後から乗ってきた人も言われるまで払わない人が多いので、運転手さんは氣が氣じゃなさそうでした。40分ほどのバスの旅、ああもっとコーヒーを飲みたかった、ベトナムカゴはどこにも売ってなかかった、もっと田舎にも行ってみたかった、さよなら、ベトナム、さよなら。

空港で土産を買わねばと必死になって買い物をしていると、私の財布から落ちたバスチケットを見て店員の人たちが笑いました。自分たちもこれで来るんだよ、みたいなことを言って盛り上がっています。さあ、あっと言う間の休暇もおしまいかぁ。飛行機に乗り込んでしんみりと座っていると、隣りの席に西洋の人が座ってきました。「ハーイ、調子どう?」なかなか西洋の人と接する機会がないので、蚊のなくような声で「アイムファイン、エンヂュー・・」と答えます。少しお喋りするとスウェーデンから来たそう。とにかく物売りの人に囲まれて大変だったけど面白かったとのこと。話しやすい人で名前はサイモンさんと言います。去年、日本も旅行したと言うので写真を見せてもらったり、カンボジアへ行ったことを話したりしているうちに、何だかあちこち行っている人のようなので何カ国旅行したのかを尋ねてみると、42カ国と言うので腰が抜けるほど驚きました。お金が貯まったらすぐに旅行している、旅行を大切にしているよう。

そして何と、友人3人で広告代理店と、地ビール会社を経営していると言うではありませんか。自分たちのビール工房の写真やらラベルやらを見せてくれます。日本でも置いてくれている店があるとのこと、今度見つけたら絶対に飲むと言うと、今度送るよとメールアドレスを尋ねてくれました。


話していても私やTPがわからない単語があると、ちゃんと別な言葉を探そうとしてくれたり、こちらが言ったことで疑問があるともう一度聞き直してくれたり、ちゃんと会話ができるサイモンさん。自国の白夜のことも教えてくれました。最後に年齢を尋ねられたので答えて、TPが今日誕生日だよと伝えます。サイモンさんは31歳だって。じゃあサイモンさんじゃなくてサイモン君だね、心の中でそう思います。サイモン君との会話のお陰で、心の中に自由の風が吹き渡りました。

TRAIN STATION BREWERY』 http://trainstationbrewery.com/

ビール会社の名前はトレインステーションブリュワリー。本当にメールくれるかな。旅先のお約束なので期待せずにおきましょう。でも会話が嬉しかったのです、もし見かけたら、ぜひ飲んでみましょう!フルーティーな味だそうです。サイトのOM OSSページの写真で、腕を組んでいる人がサイモンさん、いえサイモン君です。お仕事が順調でありますように。