輪がつながって

台中駅前からバスに乗って宝覚寺へ。お鼻の穴の中に鳥が巣をつくってしまうので、通称鼻く◯大仏さまだそう。バスを降りると、もう頭がはみだしていらっしゃるので思わず微笑んでしまいます。近くの食堂で食べる朝ごはんは、全く読めなかったので適当に指をさすと、TPにはハンバーガー、私にはでんぶと卵のクレープ巻きがでてきました。65元と35元。金色の大仏さまの周りをぐるりとまわって、タクシーでいざ彩虹春村へ。




タクシー300元。川を渡って再開発で周りが取り壊されたその一画に、夢の国が出現していました。惚けたように村に入ると、細かいところまで遊びがたくさん。90を超えるおじいさんがひとりで描いた世界だそう。そしてグッズ売り場にご本人がいらっしゃいました。感激していると、案内の女性が写真を一緒にどうぞとうながしてくれ、おじいさんがピースをするので私まで久しぶりのピースサイン。胸一杯で村を出ました。案内の女性は東京に娘さんが就職したとのこと、笑顔が素敵なので彼女に会いに行くためだけにでももう一度訪れたい場所。今朝、描き始めたゾーンも案内して下さいます。村の入り口には水をたっぷりたたえた用水路、お隣りの公園は排水口まで彩られています。やがて大型バスが到着して中華圏の人ならではの大声が響き始めました。夢じゃないかしら?絵はがき20元。


鉄子調べで高速鉄道に乗って、台北に戻ります。バス停で待てど暮らせどやって来ないので帽子を被って歩き始めます。暑い!タクシーを念じながら歩くとやって来たので手をあげてストップ!高鉄台中駅まで130元。台北のひと駅手前、板橋まで730元×2を買って乗り込む高鉄は、誰もがスタバのカップを手にしたセレブ鉄道でした。あ、という間に台北市に戻ってきます。寒波が去ってすっかり夏の台北!それなのにいつの間にか私はどこかで帽子を落としていたよう。静かに落ち込みます。傷心のまま板橋でウロウロした後、台北まで台鉄。これでぐるり台湾一周はおしまい。歩いて中山街へ出て大欣大飯店2180元にチェックイン。地下鉄で行天宮駅。おや?どうやら右足首のアキレス腱を痛めたみたい。突然歩けなくなってしまいました。近くの食堂で魯肉飯×2、青菜炒め、えび春巻き、ビーフン175元。えび春巻きのあまりの美味しさに、1日1本食べるべき料理だと心で認定書を出します。


びこたん、びこたんと歩いてスタバで休憩。アメリカン100元、薄い!日も暮れてきたので新北投駅の公共温泉へ向かいます。電車で30分の温泉40元。水着での混浴です。湯煙りの中、4〜5個ある湯船にたくさんの頭、頭、頭。とっぷり日が沈んだ中、夢を見ているよう。台湾のおじさんたちはあちこちで腕立て伏せや屈伸をしています。むしろ鍛えた身体を自慢する場所のように練り歩いているおじさんたち。風呂上がりのアイスクリームが美味しいこと!落花生味15元。



水着で温泉なんて入りたくなかったけれど、行ってみたら夜の温泉は夢のようだった。帰りの電車は学校帰りの子供達が元氣いっぱいで。もう夜10時。晩ご飯に入ったレストランは、異常に仲の悪い日本人家族がお隣りの席。お会計のとき異常に高いなと思ってレジの人に尋ねると、つけダレのXO醤まで料金に入っていると言うのでレジの人も一緒になって笑います。失敗。TPが何度も、門ちゃん湿布あげるけん足に張りいと言うので一瞬優しいなと思ったけれど、きっと明日もたっぷり歩かせようと目論んでいるのかも知れません。明日は最後の日なので、たとえ右足首がもげても歩き続けねばならないからです。