羽根を伸ばす

monna88882014-06-13

2日目は朝から下関へ出かける日。父から何度も説明を受けたロビ君、毎週届く教材を組み立てているとのこと。計算すると全部出来上がるまでに10万円くらいかかるそうで、バカらしいと言っていました。母は珍しく朝ごはんを用意してくれていました。アジの干物1枚をTPと半分ずつお食べとのこと。父が干物美味いか?と何度も聞いてきます。豚汁と白菜漬けを胃袋に入れて、いざ出発。都市高と高速を乗り継いで1時間とちょっと、父方の祖母が暮らす老人ホームに到着しました。


祖母が私を見るなり、目に涙をいっぱい浮かべて喜んでくれるので、たまらない氣持ちになります。よう来てくれたねぇ、嬉しいよ、まぁそちらはダンナ様?遠いところからわざわざありがとうございます。あなたに連絡を取ろうにも手段がなくて、よう来てくれたねぇ、お顔を見たら幸せそうじゃねぇ、なかなか上等なお顔、うんなかなか上等。うんと羽根を伸ばして楽しんでよ。




ちょうどお昼ごはんが運ばれて来たので切り上げて、スケジュール通りにホルモン鍋へ。「昼食 とんちゃん鍋 海辺の”やすもり”」と書いてあります。大人4人なのに頼むのは3人前。普段はこれでちょうど良いそう。今日はTPがいるので、もう一人前追加して。父が何度もうまかろうが、と言うのでうまい、うまいと答えます。


今度は母方の祖父母の家へ。事前に電話していたにもかかわらず、ばあちゃんは「まぁ、誰かと思った、T子かと思ったよ、やっぱり親戚やけぇ似ちょる」と少なくとも6回は言いました。母が「もう、何回目ね!」とキレてもなお続く会話。じいちゃんは相変わらずニコニコ、ばあちゃんはひと回り小さくなっていたけれど髪をちゃんと染めてオシャレなブラウスで、とてもほぼ寝たきりの人とは思えません。


もうそろそろ父方の祖母も昼ご飯を食べただろうと、オムツなどを買って再び老人ホームへ。オムツって、ものすごく高いんだな。パンツタイプとパットタイプ、合わせて5,000円もするだなんて。そして大人用のオムツって重たいんですね。ミイラのように昼寝をしていたおばあちゃんを起こすのは可哀想と言ったのに、母は電氣を点けて「昼寝し過ぎると夜寝れんもん」と起こしてしまいました。おばあちゃんに、やすもりでホルモン鍋をお腹いっぱい食べて来たと言うと、とっても喜んでくれたけれど、ホルモンって何?最近は色々出て来たのねぇとのこと。色々と忘れていることも多そうです。センターの介護士さんが、歩けないと言いながら冷蔵庫までは歩きよるよ、プルトップも開けられるってことがわかったそ!と笑いながら教えてくれました。ヨロヨロに見せておいて、実は結構行動的とのこと。


高速で湯本温泉まで1時間。

楊貴妃が日本に流れ着いたとされる伝説の地に近いこともあって、楊貴妃が実際に入浴したであろうお風呂を再現している旅館が本日の宿です。父母の部屋と、私とTPの部屋が別で良かった、父の友人はせっかく久しぶりに家族が揃うっちゃけん、オレは遠慮するよとのことで、TPも見知らぬおじちゃんとお風呂に入らずに済みました。車の中でずっと喋り通しだったので、部屋に入るとホッとしました。母もTPもまずお風呂へ。父と私はビール&置いてあるパズル。二人で協力して全パターンを完成させます。やがて母もTPも戻って来て。入浴後にTPと散歩に出てみると、母とばったり出会いました。TPが散歩したい場所を伝えると、そこはもう行ったよと、反対方向へうながされます。しばらく歩いていると父から母の携帯に電話がありました。もう晩ご飯の準備が始まったとのこと。


旅館の晩ご飯、父はしきりにTPに追加オーダーはないかと尋ねます。TPは南蛮揚げを頼む。仲居さんがこっそり、蛍を見に行かれるなら、左側の席がおすすめと教えてくれます。夜の8時、マイクロバスに乗って蛍ツアーへ出かけました。街灯のない一本道、窓を開けるとポツ、ポツポツとだんだん増える蛍、やがてクリスマスツリーのように川岸の木に盛りだくさんの光。満員のマイクロバスは大いに盛り上がります。



部屋に戻って、もう一度散歩に出てみました。公衆浴場200円。源泉はさすがにヌルヌルと中華丼のような湯触り。父も母ももう寝ただろうか、明日はどんな一日になるだろうか、寝転がってウトウトとしながら温泉って最高だな、そう思いました。