ふふふ、あきれたように笑いながら風邪がちっとも良くならないのでひと駅先の別の病院へ行ってみました。昼過ぎに受付をして、ぎゅうぎゅう詰めのロビーで病いを得た人たちとひっそりと自分の名前が呼ばれるのを、ひたすらに待ちます。
- 作者: 井上荒野
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/09/15
- メディア: 単行本
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図書館で借りた本をさらに半分。そしてポケットに入れていた文庫をもう半分。病人だけの空調だけが熱々の待合室で本を読んで待っているうちにだんだんと氣分が悪くなってきました。外はいつの間にか真っ暗。あと何人ですか?と尋ねると、私は7番目だと言うので、ちょっと悩んで帰ることにしました。耐え切れずに尋ねた人が4番目と言われて1時間経ったから。待合室で3時間半。誰もが深刻そうな顔で入れ替わり立ち代わり。看護婦さんたちも精一杯。病人たちも精一杯。怒りではなくあきらめで、出直しますと言って帰りました。夜は簡単なスープにしました。