草のパース

monna88882015-02-20

早起きをして、名物?だという托鉢に参加してみました。もち米と果物、お菓子のセット席料込みでひとり30,000キップ。夜明け前の真っ暗な中、ゴザに座って待っていると、お坊さまたちがやって来ました。お米を手でキュッと結んで金鉢に入れます。お隣りの席の韓国から来た女の子は、先頭のお坊さんから注意されたと教えてくれました。どうやらギュッと握り過ぎてもダメ、かといって握らずにポロリとご飯を入れてもダメと言われたそう。よしわかった、ソフト、ソフトねと言い合って大笑いします。どういうわけか小鳥を売りに来た少女がいたので試しに買ってみます。


初めはひとりひとり丁寧にと心がけていたけれど、お坊さんの数ハンパない、どんどんやって来ます。こちらもワンコソバのように次々と米を握って入れたり、バナナを入れたりしているうちに無我の境地へ。しばらくするとひとりのお坊さんは、貧しそうな子どもの持っているカゴに、受け取った食べ物をドサッと移し替えました。喜捨は廻るよう。お菓子がいっぱいと喜ぶ子どもの顔ったら。買った小鳥は竹籠の竹をずらして空に飛ばすよう。願い事が叶うと言います。モタモタしているとラオのおばさんがこうするのよ、と竹をグイッと開いて一羽飛ばしてしまいました。もう一羽を飛ばそうとしてみたけれど、何だか元氣がないみたい。しばらくチョンチョンと触ってみましたがやがて目を閉じてしまいました…ラオおばさんは、この子は足が悪いから飛ばないと言って去って行きました。ある意味、あの世に飛ばしたんだと自分を納得させて、鳥籠ごと返します。まだ一羽も自分で飛ばしていないのでもう一度小鳥を買ってみました。二羽で20,000キップ、今度は元氣の良さそうなのを選んで。竹籠をグイッと開くと躊躇なくあっと言う間に飛んで行ってしまいます。願い事するの忘れたと思って振り返ると、小鳥売りの少年が手を合わせて祈ってくれていました。ありがとうと私も両手を合わせます。

さ、まずは宿探し。感じの良さそうなゲストハウスで空き部屋を尋ねると、残り1室、10時になったら部屋を見られるよと言うので予約して散歩に出ます。メコン川を左手に見ながらカフェでモーニングを食べて、歩いて寺参り。入場料ひとり20,000キップ。お寺の壁画は、フェアトレードの刺繍ポーチそっくり。受付の女の子2人は喧嘩していました。

ラオのひしゃくは空き缶を再利用しているよう。路上のカフェでも空き缶ひしゃくを使っています。どうやら、街全体が世界遺産というだけあってこのルアンパは雰囲氣がいいんだな!昨日は真っ暗けでよくわからなかったけれど、街並が絵に書いたように素敵、西洋人がオーナーみたいな素敵なお店もいくつかあります。

ルアンパに来てよかった、ようやく旅行に来た実感が湧いてきた。宿の人たちも優しいし、街を歩く旅行者たちも穏やかだし、韓国の子たちが多いけれどみんな氣さくだし。予約した宿に戻って部屋を見て、感じが良いのでチェックインします。リュックを預けたら日差しが強い街、帽子をかぶって3時間ほど散歩して、フォーを食べてまた歩いて宿に戻ってひとやすみひとやすみ。TPはあっと言う間に昼寝、私はテラスで日記など書いてみました。笑える、すぐそこにメコン川、私はテラスで日記を書いているだなんて。ここ、本当にラオなんだなぁ。
 
TPが起きてきたので大通り沿いの小山に上ってみました。入場料ひとり20,000キップ。山頂からはルアンパの全景が見渡せます。また小鳥が売られていたので、山頂から飛ばしてみます。20,000キップ。クイッと出口を広げたらまたあっと言う間に飛んで行きました。小鳥が飛び立つ瞬間、何とも言えない快感があります。

 
メインの通りを歩いていると、アメリカ人の老夫婦から道を尋ねられました。英語喋れる?ほんのちょっと、ナイトマーケットはどこ?この先ですと答えるとパーフェクト、そして日本語でありがとうと言ってくれました。色んなお店を覗きながら、アメリカ人夫婦とも何度もすれ違い、だんだん暮れて行く一日。メコン川沿いでメコンフィッシュのハンバーガーを食べて、夕日が沈んで行くのを眺めて、ナイトマーケットまでの道を歩いて、途中のフェアトレードの素敵ショップで、草で編んだラオ製ポーチを買って。またアメリカ人夫婦とすれ違ったのでこれ買ったと見せると、奥さんが一体何なの?と顔をしかめたので、草で編んだものと説明するとご主人が「パース」とフォローしてくれました。こういうの、パースって言うんだなと思いながら、TPとカフェでラオビールを飲んでひとやすみしているうちに、もしかするとRCとQちゃんもこれが欲しいと思うかも知れないと思い始め、たまらずに駆け出して、そのパースを買い足します。草で編んだパース、丈夫だそう。そして何とも言えないガサッとした手触り、ラオの女性が手作りしてくれたものは軽くてファスナーもいい具合で。ほっぺたに当ててうっとりとしながら、夜は更けて行きます。西洋人に人氣の食堂で食べた晩ご飯は、そのいくつかが明らかに酸っぱくてオエッとなったので吐き出しました。TPは完食した後で「帰ったらオレ、速攻で正露丸飲もう」そう宣言していました。宿に戻るとTPは正露丸を飲んだ瞬間、麻酔銃を撃たれたように眠りに落ちてしまいました。よく眠ること。ルアンパに着いてから一日が長い。すぐそこにはメコン川が流れているんだなーグゥグゥ。