手術の日

monna88882016-01-14

TPの鼠径ヘルニア、つまり脱腸の手術の日です。思えば、1年ほど前から足の付け根より少し上が、ぷっくりと腫れていたっけ。腸がお腹の壁を破って、外にプリッと飛び出していたのです。最初の病院ではよく調べもせずに疲れやストレスで腫れているだけだと言われました。次の病院ではすぐに、鼠径ヘルニアとの診断、大きい病院を紹介されて切開手術で4日間の入院、1ヶ月の休養と言われました。念のため鼠径ヘルニア専門の病院で再受診すると、左右両方に穴が空いていることと、日帰り手術が可能とのこと。TPはそこで手術を受けることにしました。私も付き添うことにして、お仕事のお休みをずらして、午後からてくてくと歩いて、新宿の歌舞伎町を通ると、何度も行った映画館、ミラノ座のボーリングの飾り物がすっかりへしゃげています。空氣がすっかり抜けて、ペチャンコになっていました。次はどんなビルになるのかな?

西新宿の病院で、TPはあっと言う間に手術室へ入って出て来なくなりました。受付の女性に、もう出て来ないのでしょうか?と尋ねると、今は麻酔をしている頃だから、1時間半後に終わる予定とのこと。外へ出て、ぶらぶらと街を歩き回ります。お腹に穴が開くだなんて、恐ろしいだろうな。へそからネットを入れるだなんて、しばらくはお腹の中が氣持ち悪いだろうな。そう考えながら歩きまわって、やがて時間になったので病院へ戻ります。病室から青い顔をして出てくる男性や、にこやかに診察を終える女性など、世の中にはたくさんの病を抱えた人たちがいる、街の外では我先にと人を追い越しながら歩く人たちがいる。手術を終えたTPは、麻酔が覚めないのかフラフラとしています。ゲホゲホと咳き込んで、手術代の支払いもお札を数えられないような感じ。付き添って良かった。家に帰って、手術したへそを見せてもらうと、飴玉ほどの綿をふたつへそにかぶせてあって、薄いラップのようなシールが貼られています。シールははがれかけています。へそからメスを入れられた人は、不機嫌と紙一重のような表情で、無表情よりも不快な感じの顔をして、晩ご飯は小さめに切ったものにしてと言っています。考えた末に、チャーハンにしました。ペロリと食べて、いてて、痛い痛いなどと言うので、痛み止めを飲んで、さらにお尻に座薬を入れて、ぐっすりと眠り始めました。枕元にアップルティーを用意して。紅茶が飲みたい、飲むと落ち着くなどとうわ言のように言っています。ぐっすり、おやすみなさい。へそに蓋をして。お医者さんいわく、穴が結構大きかったから大きいネットを入れたとのこと。生まれて初めての手術はひとまず、終わりました。明日からは一日20分ずつ歩いたりした方が良いそうです。