あつい!田端駅

TPがドトールで朝ごはんを食べようと言うので、出かけます。老人男性がふたり、それぞれタブレットを持って何かを相談しています。覗いてみると、どの馬券を買うかの相談でした。当たるといいね!

朝ごはんを食べて外に出ると、歩きたい氣分なことがわかりました。ちょっと歩こうよ、そう言って新宿方面へ歩きます。あの魚屋食堂、2週連続で通ったけど白ごはんと味噌汁がマズいってのは致命傷やね、もう行きたいと思わんもんね。とか、こないだ行った傍聴、絶対にまた行きたい。とか、お喋りしていると新宿駅に着きました。山手線で行ったことがない駅ってあるかいな?と聞くと、TPが田端には行ったことがないと言うので、私は行ったことがあるけど良かったら付き合うよ、電車に乗って田端駅に到着すると、一度たりとも来たことも、降りたこともない駅からの景色で驚きます。どこと勘違いしていたんだろう?

右手には崖っぷち、左手には線路、遠くまで見渡せる景色は、山間の盆地のよう。素敵な景色にうっとりとして歩きはじめた瞬間、暑い!暑いあついあつい!アツアツアツアツ!と言うとTPがそんなん言われたら余計暑くなる!とのこと。下唇を噛んで我慢します。

ウェルカムジョン万カンパニー だしが良くでる宗田節 40g

ウェルカムジョン万カンパニー だしが良くでる宗田節 40g

避難した駅ビルで、だしが良くでる宗田節という瓶にかつおぶしが入ったものが売られていたので買います。醤油を注ぐとだし醤油になるよう。1年は注ぎ足しながら使えるそうで1000円くらい。おいしそうだな〜、出来上がりを想像するだけでヨダレがでます。本屋で立ち読み、座り読み。

駅前の文士記念館に寄ってみたところ、色んな作家・芸術家の中で私が日本で一番大好きな画家、石井鶴三さんもお住まいだったことがわかりました。感激しながら、無料のパンフレットを片手に居住地跡を探します。看板も何も無いのでわからないけれど、この辺だってことはわかって満足。何てことのない景色、日本で暮らす人たちの家々、生活の風景、田端って街は快適な街だ、キョロキョロと風景を見回し過ぎて首が痛くなります。

てくてく歩いて、お茶を飲んで、歩いて、日陰で休憩して歩いて、駒込駅に到着しました。いかにも美味しそうな店構えのとんかつ屋で、とんかつ定食を食べます。一人前1650円の贅沢です。いかにも食通な人たちのように見えるようなお客さんたちが次々と入ってきては少し並んだりしている中、やっと出来上がったとんかつをひと口齧ると・・・・肉の味がしない!香りをかいでも肉の臭みしかない!一体全体、どんな豚肉を使ったらこんなに旨味のないとんかつが出来上がるんだろうと不思議でなりません。それにしてもお味噌汁のおいしいこと。漬けもののキュウリは、漬かっていないどころかほぼ生のキュウリ丸かじりの味。ごはんのおいしいこと。一体何なんだ、この店は!


また歩いて、歩いて、歩いて、足がパンパンになった頃、大塚駅にたどり着きました。またお茶をして、もう帰ろう、そう言って電車に乗っていつもの古いアパートに帰ってきました。


銀座のかごしま館で買ったいりこだし。晩ごはんに味噌汁を作ってみたところ…あまりの美味しさに、自分で作った味噌汁史上、ナンバーワンの味噌汁、脳天がパーッと開いて頭が悪くなりそうなほどの美味しさでした。