描き続けたまえ

早朝。TPに揺り起こされて忠犬門公を済ませて家に戻ってサワコの◯などを観てから、RCと地下鉄の駅で待ち合わせ、お互いに近況報告、私もD君が辞めることなど報告します。大手町で降りて、歩いて国立近代美術館に向かいます。何ていいお天氣なんでしょう!

年末、RCがQちゃんにメールすると、今沖縄で五十肩(あら?四十肩やったかな?)の治療をしていると電話がかかってきたと聞いて、驚きに驚いて嬉しくなります。さすがQちゃん。RCがKさん(夫)と一緒に福岡に帰省した話しも聞きます。家族って・・・本当に濃過ぎて・・・濃いい、濃いいよね〜と笑います。RCが、前職でもらった入館チケットと、仕事を辞めて美大に復活した学制証で買ったチケット、ワリカンにしてくれてひとり200円で入館。山田正亮の絵画。画家(かいぶつ)がいた、がキャッチフレーズ。

描き続けたまえ 絵画との契約である

 “描く”ことを自らの人生と一体化させ、美術の潮流から距離をとり、孤独の中で生涯描き続けた画家、山田正亮。ストライプの画面で知られる彼の画業を網羅した、初の本格的回顧展です。5,000点近い作品から選りすぐった主要作200点超を、初公開の制作ノート群とともにご紹介します。

本展の見どころ

◆没後6年を経て、満を持して開催される初の本格的回顧展。出品点数は油彩画約200点・紙作品約30点と山田の個展史上最大規模です。さらにスケッチが描きこまれそれ自体の鑑賞性も高い、50冊以上にもなる制作ノートを初公開します。

◆山田が生涯に残した作品は約 5,000点。一点一点が違う表情を見せる膨大な作品群は、5,000回の苦闘から生まれる5,000回の新鮮な発見を物語っています。それはまるで、様々な情報が溢れ、価値観が移りゆく現代において、一途であることの豊かさを見せつけるかのようです。

◆近年、戦後日本美術への新たな視座をもたらす作家として海外からの注目も高まっており、2016年10月にはロンドンのアートフェア「Frieze Masters」でも個展が開催されました。

◆最新型高演色性LED照明を用いて空間を演出。山田がこだわり続けた色彩の美しさをご堪能いただけます。また会場内には、実物を通してアトリエの雰囲気が味わえるスペースも(写真撮影可)。

軽くネットで見て、すきじゃないタイプの絵だとしても、実際に見ると大違い、その量、その色、ストライプ、格子の連続にめまいがします。RCなど、作品に頭を打ちつけて倒れることを恐れて、壁に手をついていたそう。やばい。そして前回の剛造さんの展示に引き続き、攻めの展示に、グーッとハートを掴まれます。


ふらふらになりながら、二階へ。瑛九という人の、独特な写真、コラージュ、手紙、絵・・・。

近美に行ったなら、2階から階段を上がって、ひとつずつ見て回って、最後に4階の北の丸公園を見渡せる休憩スポットへ行くのが良いみたい。階段の模様、手すり、天井、壁・・・山田正亮作品を見続けた後では、何を見ても絵画にしか見えず、笑っちゃうくらいに現実が歪むのでRCと、心から笑いながら階段を上がります。


オスカール!大岩オスカールの絵が出てきたので、絵に手を振って喜びを伝えます。もう!大好きったらない。Chim↑Pomの映像作品を観るのは初めて。カラスを呼び寄せるのが、福島、渋谷、太陽の塔。政治的なメッセージと太郎作品をつなげることへの答えが出ない。でも、すごいし。そして岸田劉生。えぐいほどの上手さに近づけずにいると、ぐっと近づいて絵を見たRCが「水彩画だって・・・」と言うのでよく見ると、油絵としか思えない絵が、まさかの水彩画で、その重量感、肉感、質感、小悪魔感、総合的にうんざりするほどの圧を感じて、その場で土下座したくなります。上手過ぎて、ひれ伏すしかない。

毎日新聞社のビルの地下で昼ご飯を食べておしゃべりして、そこから試しに四谷に向けて内堀通りを歩いておしゃべりして、そこから新宿通りを歩いておしゃべりして、ドトールでお茶しておしゃべりして、日が傾いたので新宿に向かって帰りながら歩いておしゃべりして、ついに歩いて新宿駅までたどり着きました。身体が強くないタイプのRCと、歩くのが好きじゃなかったあたしがふたりで歩いた道。今度は回転焼き屋になろうかなと言うRCを連れて行った京王デパート地下の食品街。小倉、白あん、クリームの3種類をそれぞれ買って、改札でまた別の美術館で、2月に会おうね〜と手を振って別れます。あ〜、たのしかった。今日はぐっすり、眠れそうです。