迎え撃つ

朝から、グザビエ君の映画が始まったばい!とTPと映画館へ出かけたところ、何とまあ、初回はもう満員で締め切り、次の回も△マーク、仕方ないので歩いて散歩することに。

TPが初台の方へ行きたいと言うので、歩き出します。

まあ、こんな都会の真ん中に遊歩道が!

結構な長さで。きっとこれは、川を埋め立てた遊歩道だな!その読み通り、玉川上水の遊歩道でした。山の方から来て、最後は暗渠にされて、東京湾までは一体どうなっているんだろう?


TPは、今日が土曜日ってのがいいね、日曜日やったらこんなに晴れ晴れとした氣分じゃないもんね、などと言って嬉しそうにしています。そうだった、日曜日になったら月曜日からの使者が、あたしたちの首根っこをつかまえにやって来るから。どうしてこんなにお休みって楽しいんだろう。どうして月曜日って嫌なんだろう。行ってしまえば諦めがついて、さらには面白みさえある職場なのに。こうなったらあたしを3人くらいに分割して、ひとり週1〜2で働いて、日曜日はみんなでグダーッと休むとか?作戦を練りたい。笹塚まで歩いて、TPが22年前にブーツを買ってプレゼントしてくれた駅ビルを覗きます。その頃、貧乏のどん底でビニール傘も買えずに持っていたビニールカッパを着てアルバイト先へ行っていたほど。晩ごはんは八百屋で半分100円のカボチャしか買えず、毎日カボチャの唐揚げだったっけ。休日、TPと笹塚を散歩していたとき、ひと目で素敵と思った黒い靴にニットの靴下みたいなのが縫い付けられているブーツを試着して、でもお金がなくて買わずにいたところ、誕生日のプレゼントとしてTPが買ってきてくれたっけな。サイズがまさかの22センチで、まるで入らないのですぐに交換に行ったけれど、プレゼントをもらえるとは思ってもみなかったので、うふふと思いました。何年も履いて、履きつぶして、今でも靴は年に一足買うか買わないか、穴の開いたニューバランスを平氣で履いて通勤しているのだから、その頃と大して変わりないってこと。それでも平氣か平氣じゃないかってことが重要、それからもずっと長く続いた極貧生活は苦しくてたまらなかったけれど、外食や、新刊本を買える、ましてや年に1〜2回の貧乏海外旅行へ行ける程度の今の暮らしは、かえってこっちから貧乏を迎え撃つくらいの覚悟で、相変わらずいつも崖っぷちとはいえ、勢いが違います。貧乏め、かかってこいや!


また歩いて戻る道、数ヶ月前に行きたくて地図を見て歩いて行ってたどり着けなかったカフェが偶然、目の前に。480円のコーヒーを頼んでお手洗いを開けたところ、男の人がこちらを向いて座っていたのでギャーッと叫んですみません、すみませんと扉を慌てて閉めて、席に着きます。トイレを教えてくれた店員の女の子も、すみません、人が入っているって知らなくてと言ってくれます。席に座っていると、トイレのドアを開けられた男の子が、いやー、すみません、俺、鍵一回かけたんっすけど、開けちゃってて、鍵かけたかな?って思ってかけたつもりが開いてて。でも、開けた女性のあんなに驚いた顔、すっごく驚いた顔を見られてかえって良かったなって思いました。俺のも見られちゃったかも知れないんすけど、あんなに驚いた顔を見ることってなかなか無いんで。かえって良かったかなって。

その会話、丸聞こえで2階の席で、肩をすくめて、小さくなっているだけしかできないけれど。「急に、見知らぬおばさんがドア開けてきて!」と文句を言われたらどうしようと震えていたので、こっちこそかえって良かったっす、そう思いました。肝心のところにはモザイクがかかっていたのでしょうか?全く見えなかったので良かった。それにしても最近の男の子はおしっこを便座に座ってやるって本当なんだな、もしかするとウン◯だったかも知れないけれど、力を込めている感じじゃなかったので、オシッコだったんじゃないかな?

逃げるは恥だが役に立つ。満を持して!ついにツタヤで8巻まとめて大人借り。畳に突っ伏して読み耽って、悶絶して、転がり回って、尊敬します。この展開を書いた作者を。

野のなななのか。大林監督のDVDは、ロマン&日本に対するメッセージ&ロマンのサンドイッチでお腹いっぱい!その全てに耳をそばだてて聞き入らねばならないことは重々承知の助で、やっぱり、だんだんと良い氣持ちになって、いつの間にか眠ってしまっていました。長いよ〜!