掛け軸


RCが声をかけてくれて、朝11時にコメダ珈琲待ち合わせ。今日のメンバーは福岡の頃からともだちのQちゃんTちゃん、東京で知り合ったKさんのはずが、行ってみるとKさんとRCのふたりだけ。体調の問題、つい後からライブのチケットをゲットした問題で今日は3人というわけ。体調の悪いTちゃんは心配だけれど、RCとKさんの組み合わせで、こうして3人でゆっくり話すのは初めてじゃないかな?ということで、今日を楽しみましょう。

コメダで2時間ほどお喋りをした後、太郎賞を観に行きます。それにしても。Kさんとは10数年ぶりに会うんじゃなかろうか。最初に喋ったのはもう20年ほど前、東中野の居酒屋の二階だったっけ。自主映画の賞を受賞した何人かがいらして、参加メンバーは結構な人数でした。上映会の打ち上げか何かで、映画の感想や質問など、何人か監督した人にTPと話しかけた氣がするけれど、とんがっていた人たちの幾人かは、平凡なヤツとは話したくない的な態度で内輪だけで盛り上がっている様子でしたが、Kさんは私の質問にも丁寧に答えてくれて優しい人だなという印象でした。そこから年賀状だけのおつきあいが続いていたけれど、ようやくの再会。

お嫁さんを探していると言うKさんに、私の持論、嫁探しの前にまず、女ともだちともっと会話を重ねて、女性と話し慣れている風を吹かせた方が良いという論から、今度、Kさんちに招待してくださいよ、ランチパーティーしましょうと言うと本人は、歓迎しますよと言ってくれたものの、Kさんと何だかんだつきあいの長いRCが「えー!?」と言っています。久しぶりに会った私と違って、RCはランチパーティーに行きたくないんだな、きっと。Kさんは私が尋ねるどんなことにも、一所懸命答えてくれるので面白い、どんどん聞いて、根掘り葉掘り、家族構成やら仕事の状況やら、心理状態やら何でもかんでも聞いてしまう、そして何でも喋ってくれる。人って面白い。

それにしても、太郎賞の面白みは、一度に新人?作家の、中でもずば抜けている人や、何でこれが選ばれた?と言う人や、たまらなく好きな人が一堂に見られることです。RC、ありがとう。

中でも、テトラポットで囲まれた夜のコンビニを描いた掛け軸が好きで、もしわが家に床の間があったなら、掛けてみたい、季節で変えるのじゃなくて、日が暮れてからのお客さまを迎えるときに・・・などと妄想します。床の間はおろか、日が暮れてからお客さまがいらっしゃることすら、全くと言っていいほど、ないのに。今日はいいお天氣。太郎賞の中で、津波のこと、戦争のことがテーマになっているものが多いけれど、そういうときにいつも、テーマのオリジナリティーに対して、本当にそれでいいんだろうか?と思ってしまいます。その自分で作ったフィルターのせいで、素直に見られない作品についても。発表してもしなくても、その人の中の核が見たくてたまらなくなります。わーわーわー!


お茶してお喋りして帰り道、それぞれが違う路線で、駅で分かれて3人バラバラに帰ります。先頭車両の隅っこで、昨日、電車が遅延した駅で買ったハルキムラカミの最新刊を開きながら、ここ10年とか、20年のことを振り返りつつ、今日は楽しかったなと思いながら帰ります。仕事から帰ってきたTPにも、今日は楽しかったバイと、あれこれ報告して。何だか、今日は色んなことが楽しかったな。