実感が無い


高校生ならぶっちぎって二度寝したいようなほどの眠氣の中、身体をひっぺがすように早起きして電車に乗って、乗り換えて、バスに乗って、飛行機に乗ってグウグウ眠っていると、眼下には見たこともないような青い海が広がっていました。どうしてあんなに青いんだろう?飛行機は40分遅れで那覇空港に到着しました。


空港に着いたら、A&Wで昼ごはんを食べようね、そう何度もTPが言ってくれていましたが、その通りに寝ぼけまなこでフラフラと、14時にもなって昼ごはんを食べます。


腹ごなしをして空港の目の前のモノレールに乗り込むと、真ん前の芝生では、自衛隊員の人たちが走ったり寝転がったり射撃の格好をしたり、青年たちのエネルギーを芝生と青空が吸い尽くしています。これが、沖縄なのか!


モノレールからは、アメリカ軍の施設もあちこちに見られます。これまで自分が自衛隊アメリカ軍を都市伝説かのように遠い存在に思っていたこと、打たれるように体感します。初日の宿は予約していたので、すぐにチェックイン。Mr.Kinjyo。ひと部屋4200円で何人でも泊まれるよう。格安です。まだ全然実感無い、沖縄は初めてだけれどここは本当に沖縄?などと思いながらベッドに寝転がると・・・いつの間にか眠ってしまっていました。起きたらもう夕方の6時過ぎ。


TPはどうしても首里城に行くと言うけれど、開城は夜7時までだからもう間に合わんことない?と言っても、大丈夫とどこ吹く風。またモノレールに乗って、地図を頼りに首里城に着くと案の定、6時半が最終の入場でした。入り口から首里城を見せてもらいます。




それでもその周囲の公園はたっぷり歩くことができて、見知らぬ青年が「沖縄、楽しんでますか?」と話しかけてくれてしばらくお喋りしたりして、不思議な空間を味わいます。


近所の人に道を尋ねながら、来た道とは違う道を通ってまたモノレールの駅まで。

TPがガイドブックで調べてくれていた居酒屋は、おすすめの最初にある居酒屋だったのでうへ〜と思っていたら本当に素晴らしい居酒屋で、うなだれるほどに美味しくて。

うりずん」一皿ずつ、輝くほどに丁寧な仕上がりのお料理、完璧な着地の味付けと量、器、カラカラというカラカラ鳴る土瓶でいただく12年ものの泡盛

まだ着いたばっかりなのに、色々なことに打たれて、消化しきれないままに沖縄にいるんだと自分を納得させます。沖縄という県のイメージだけを浴びすぎていて、これまで自分がその場所に行くことを想像していなかったような、その半面でいつか絶対に行くだろうと当たり前に思っていたような、変な感じです。