機上の人

TPを駅まで見送って、いつもよりも大きく走り出した電車に向かって手を振ります。ファミマで買ったアイスコーヒーがあまりにも薄く、薄い麦茶よりももっと薄い味だったので、おそらくパキスタンあたりから来日したであろう店員さんに、これ、薄すぎません?と尋ねると、そっちの機械はこわれてます、新しいのどうぞ、とのことで入れ直してくれました。


朝の茶碗洗い、掃除機かけ、TPへのメモ書き、チケットの再確認、冷凍庫にTP用のアイスクリームを4つ、羽田までのリムジンバス。機上の人となって福岡へ。

思ったよりも早く手続きが済んだので、売店で雑誌を買います。芥川賞を取った人、福岡の大学にかよっていたんだ、それはさておき、言葉の配置の面白さ、普通の言葉が新鮮に響く使い方、打たれるように受賞作を読みます。山田詠美が推したんなら、それでいい!推す人と推さない人の間のあれこれ、ついでに他のページでは加計学園のことや、自民党から出馬して落ちた人のことまで知ったかぶりできるようになっています。


飛行機を降りて出口へ向かうと、もう待合室に座っている両親の姿が。手を振って、母がこのごろダイエット成功していると何度も自慢していたので開口一番、お母さん、痩せたね〜!と言うと、やろ?痩せたやろ?と納得の顔。父は、俺はいっちょんわからん、とのこと。前はハンプティダンプティみたいやったけど、今は、普通サイズやん、と言ってダイエット成功を祝福しながら車に乗り込むと、すぐに缶ビールを渡されます。そのまま家に帰って、実家の物の多さ、雑然としている中の、掃除の行き届かなさに小姑のように光る目、それでも両親は一応、片付けて出迎えてくれているんだろうからと目をつぶって、ありがたいと思います。また車に乗って両親が大絶賛する居酒屋へ。とくに餅巻、レンコン巻、オクラ巻がおいしいそう、地鶏の刺し身、アジの刺し身、お通しのごま豆腐は母が、あたしこれ好かん!と回ってきたので2つ、おいしい、おいしいと食べます。父は焼酎お湯割りが薄いと取り替えてもらっています。またここから、帰省が始まった。父と母と娘、3人の濃い時間が始まってしまいました。うぷっ。