ホーチミン行ったり来たり

本来なら、今日、みんなと一緒に帰るはずでした。それなのに社長からなぜか3人だけ自分たちでチケットを取ってと頼まれて、あわてて予約した航空券は、どんだけうっかりなんでしょう、間違えて一日多く滞在することに。朝早く起きて、オーダーで作ってもらっていたポーチを受け取りがてら、チェックアウトを済ませて宿探し。どこも満室。数年前に来たときと街は大きく変わっています。まず、スマホが無ければ宿の予約も、タクシーやバイタクの手配も(Uber)難しい。てくてくリュックを背負って歩くのは、とても心細い。

雨も降っているので、傘をさして歩きます。バイタクにも乗れず、ようやくたどり着いたお店でポーチを受け取っていると、ズカズカと割り込むように入ってきた中国人男性が、目の前のテーブルに元のピン札を、イー、アール、サン、スー・・!大声で叫びながら、どんどん叩きつけています。何かの賭け事かな?面白いのでじっと見ていると、突然怒鳴りつけられました。おい、バカにしてんのか!中国人をバカにしてんのか!そんなようなことを言っているようです。ビックリ仰天して、ただじっとその人の顔を見つめ返すしかできません。店の人も奥からポーチを持ってきて、さっさと行きなさい、そういう手振り。


周りの人、誰もかばってくれなかった。しょげかえって歩いていると、バイタクのおじさんが声をかけてきます。いくら?と尋ねると100ベトナムドン!定価は20なので5倍です。無理やりにヘルメットを被せてきたので、首を大きく横に振って逃げます。


コーヒーショップの軒先でコーヒーを買おうとすると、オーストラリア人風の巨体女性からドーンと割り込まれました。

もういい。昨日までのホテルに連泊しよう。高くたっていい。その辺のホテルの前でタクシーを拾って、宿に戻ります。本当なら68ドルのところを、こちらが何も言う前から55ドルに負けてくれました。びしょ濡れの山猿を哀れに思ったのでしょうか。

ロビーで、E君とKちゃんとバッタリ。連泊することを伝えます。Kちゃんは近所を散歩してくるとどこかへ出かけて行きました。

さ、今日はどうしようか。E君も連泊組、社長に言って一日多く宿を取ってもらっているよう。うらやましい。雨だし、昼は好きに過ごすとして、みんなが夜の飛行機に乗る前に、晩ごはんを一緒に食べよう、そう言うとE君はすぐにスマホでグループを作って呼びかけています。職場でもあまり接点の無いE君は、今日はひとりでハンバーガーを食べに行くと店の写真を見せてくれました。じゃ、また夜!ロビーで分かれます。

交渉して早めにチェックインさせてもらって、今晩泊まる部屋に入って、入り口のドアを開けて換氣をしていると、偶然、Kちゃんが前の廊下を歩いていたので、チェックアウトするKちゃんの荷物を部屋に置いて、くつろいでもらいます。お客さんがきた!

今日はどう過ごそう、あれこれ検索して、スーパーに行きたいということになりました。Kちゃんも、団体行動が苦手なタイプなのでお互いに氣をつかいません。いつの間にか、雨も止んでいます。身軽になって、グラサンはめて歩き出します。暑い暑い。


2人とも最初に両替したお金が無くなったので、クレジットでドンを引き出します。難しいので10回ほど挑戦してやっと、ドンが出てきました。


あのビル、全部がカフェよ!

汗をふきふき、2キロほど歩いてスーパーへ。

広い店内には商品がいっぱい。買ってみたいような野菜もたくさん。Kちゃんは今の職場の他にこっそりアルバイトしていると、そこに買って帰るお土産を熱心に選んでいます。私はレモン塩などを買ってみます。

外に出て、露店でアイスコーヒー18000ドン。90円くらいです。

元氣を出して、またホテルまで歩いて戻ります。

部屋に戻って、それぞれシャワーを浴びたり、ネットをしたりしていると、観光を終えた人たちから続々とグループに連絡が。

誰かがUberで呼んでくれたタクシーで、ベトナム支店の人に「絶対行くべき」と教えてもらった「クアン94」へ。

誰もが、ようやく終わったイベントにホッとして、戦争博物館に行った人、街を散策した人、路上でフォーを食べた人、現地の女友達と待ち合わせたらTシャツの背中に真っ赤なキスマークをつけられた人、みんな笑顔で出てきたカニの天ぷらを食べた瞬間・・・・おいしい〜!!!

カニの殻まで食べられる柔らかい種類、これがソフトシェルクラブなのか!てっきり何かのクラブかと思っていた、こんなにおいしいもの、食べたことない!全員が大興奮。隣席のW君は、ベトナムに強力に誘われているそう。どうすると?行くと?半々だそう。ノーベル科学賞の受賞者がぞろぞろいるような大学を主席で卒業したというW君は、迷っている様子。何を食べても、何を喋っても、大笑いばっかりで時は過ぎて行きます。あっと言う間にみんなの飛行機の時間になって、手を振って分かれます。

E君が、これからバックパッカー街に行くけど一緒にどうですか?と誘ってくれたので行く!と答えて、タクシーで。ドカドカ音楽が鳴っている街、これこれ、これがアジアの楽しみ!どうやら、私が喫煙者なので、水タバコを吸いましょうと誘ってくれます。やったことないけどやってみたい!

これまでほとんど会話をしたことなかったE君ですが、水タバコを吸うと、あれこれ色んなことをお喋りしてくれます。マイペース同士なので、喋らなくても平氣です。E君からすると20ほどもお姉さんなのに飲みに誘ってくれてありがたい。「いやー、最終日に最高でしたね!」そう言うE君にこちらこそ、そう思いました。「次はインドネシアだって。またバックパッカー街で飲もうね!」

またUberを呼んでもらってタクシーに乗って、明日の飛行機の時間もそれぞれ早いので、朝の5時にロビー集合ね!と解散、長い一日は終わります。

途中で買った大仏がヘッドホンしている絵のTシャツ、TPは喜んでくれるだろうか?持参した目覚ましを朝4時半にセットして、荷物をまとめて布団に入ると、速攻で眠りに落ちました。水タバコのリラックス効果かも知れません。