- 作者: 佐藤優
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2018/04/07
- メディア: Kindle版
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働いて帰ってきて、頭も洗って晩ごはんの準備をしていると電話が鳴りました。「もしもし、わたくし浦安警察署、地域課のMと申します」ドキッとします。自転車の盗難届けを出されましたよね、のフレーズでついに、ついに来た!と胸が高鳴ります。私は盗まれた自転車のことを一日だって忘れたことはありません。いつだってあの子が戻ってくる日を待っていたのです。どうやら、警察官の声かけで盗難自転車だとわかったよう。「取りに来られますか?」浦安まで!?無理です・・・と言います。すると「明後日はご在宅ですか?」家まで持ってきてくださると言うのです。どうしましょう。申し訳なくて頭が上がりません。お茶とかお菓子とか、用意したほうがいいのかしら。
それにしても、千葉まで一直線に向かったのか、数人の自転車泥棒が乗り継いでたどり着いたのか。今の状態はどうなのか。とはいえオレオレ詐欺的な電話だったらいやなので、着信の番号を検索すると末尾が110、本当に浦安の警察署でした。うれしいな、こんなことってあるんだな。あの子が帰ってきたら、すぐにメンテナンスに出してあげよう、クレ556とかもプシュプシュしてあげよう。たっぷり磨いてあげよう。チリンチリン!