朝、TPの出勤に合わせて出発。「昨日はさ、楽しかったけど、何かひとりで喋り過ぎたかと思うと落ち込む」と言うと「いいよ、山猿はさ、生きたいように生き、喋りたいことを喋って、周りなんか関係ないよ、だって猿なんやもん」とTPが慰めてくれました。それほど励まされませんでした。
それはさておき、今日はRCが見つけてくれた水戸芸術館で内藤礼の展示を観に行く日。RCが見つけてくれたルートで東京駅から高速バスに乗り、道中お喋りしまくりで水戸まで、途中のバス停で降りてそれぞれのご先祖様のお墓参りをします。RCはもう誰のことも批判しないし評価したりしないというような意味合いのことを言うので、私も全く同じ心境と答えます。ここ数年間で、私もRCも周りのひとたちとの接し方を見直しているのだと思います。引っ張られすぎないように、押し付けすぎないようになどと考えているのです。それぞれのやり方で、それぞれの言葉で。
ご先祖様からのRCとのご縁に感謝を唱えます。
樹齢の高い木も多い。
神社の裏の公園も良かった。
大通りから一本入ったところでハンバーグランチを食べて大満足。
そしてついに。内藤礼作品の、その世界の深さ、果てしない優しさ、ひんやりとした冷静さ。天井から糸でつるされたガラスビーズに、白い風船に、小さい木のお人形に、自分を見て、周りのひとたちを見て、今を覗いて、過去を映し直します。
あまりにも思うところが多く、捨てるものも多い展示に、一度外に出てコーヒーを飲んで、もう一度回ってみることに。その二度めがまたすごい。こんなところに、たった一本の糸が!あんなところにあんなキラキラしたものが!その角度に入らなければ見えないものがいくつも、人生の丸写しがありました。
光に、影に見えないものを見た。何ていい展示なんだ、ありがとうとお礼を言います。
帰りのバスでもたっぷりお喋りをして、またこれからどんなことが起こるかわからない人生を、朝起きて夜眠る日々を生きる勇氣が血の中を流れていることを実感しました。すごかった。