高松歩き、栗林園

小さいビジネスホテルで目を覚ますと、TPは残り一日となった今日、どう過ごすかをパソコンで検索したり、旅程をメモ帳に書き込んだりしてくれています。ありがたいことです。どうやら今日の一発目は、朝うどんからスタートするようです。こんぴらの奥の院まで上がって下った足、筋肉痛がまだまだ残っているペロンペロンの足で、歩いて15分くらい、うどんバカ一代という店に到着しました。朝から店内は大賑わいです。

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店に入ると、厨房では店のひとが畳半畳ほどもあるうどん生地を伸ばして綿棒で丸めてまた伸ばしています。

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ガイドブックで人氣メニューだという釜バターうどんの小を注文。番号を呼ばれて受け取ったうどんはアツアツで、黒胡椒たっぷり、生玉子を混ぜて、混ぜて、混ぜてみると、あっと言う間にまるでカルボナーラのような濃厚なうどんが出来上がりました。うめー!うどん数、門:4、TP:3。
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地元のひとでいっぱいの店、朝ごはんにこんなうどんを食べて出勤とか登校できる高松のひとたちは幸せものだと思います。

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店を出ると、高松の「ことでん」が走っています。

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かわいい家を見つけてうれしくなって写真を撮ります。

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てまり研究所、みたいな看板があります。習ってみたいな、てまり。

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商店街を抜けて、

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栗林公園へ。TPとも「くりばやしこうえんってどんなとこ?」くりばやし、くりばやし言っていましたが、受付で申し込んだお庭の池をめぐる船の乗り場で、「りつりんこうえんは、特別名勝、つまり国宝級です」などと説明を受けて、はっ、くりばやしじゃない、りつりんって読むんだと知ります。どうやらここは東京ドーム3つ分の大変大きい公園で、本当なら日本三名園に負けない立派な公園だと船頭さんから説明を受けながら「公園ってのが良くないんだ、栗林園にしたいと訴えている」との話しも聞きながら、よっしゃ、私は栗林公園を栗林園って呼ぼう、そう固く誓います。

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優雅に、和船で巡る30分の船旅。その昔、お姫様だった頃を思い出すかなと思ったけれど思い出せませんでした。

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池から眺める茶室、船を降りたら絶対にあそこに入ってお抹茶をいただこうと決めます。それより何より、船頭さんの説明が豊かでたっぷりと、風水や陰陽の影響を受けた庭、木々、縁起物になぞらえた石を眺めながらの船散歩、脱力できるいい時間です。

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船頭さんが案内で言っていた橋に上がると、

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絶景かな。

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香川県で特徴的だと思うのは、丸亀城でも、他の観光地でも、チラシを丸い石で重しをしているところです。さすが海沿いの土地。

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茶室へ行って、抹茶をいただきます。栗まんじゅうが付いていました。

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船から見た、池に向かってせり出した広間で、大の字になって寝転んでみます。ここでも風が心地よい。完璧な空間にいること、ゆっくりと過ごします。

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煎茶を飲んでいるひとたちの、その器をよく見てみたくて、TPにも煎茶をおごる!と宣言して注文します。今度はこんぴら名物のへそまんがついてきました。栗林園の売店で、化粧水を買ってみたかったけれど、機内持ち込みに引っかかるかなと店のひとに相談すると「高松空港はゆるゆるだからいいけど、降りるときに」とまた心配してくれるのであきらめます。仕方ない、職場や自宅へのお土産をかごに入れながら、そうだ、郵送してみよう!と思いついて郵送してみます。明日も明後日も私はお休み、受け取る時間はるので、これは便利だとうれしくなります。荷物は軽いままだし。

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うどんを食べまくると宣言しながらそうでもなかった香川の旅、地元で大評判の「竹清」へ。たけきよ、たけきよと言いながら店に行ってみると、ちくせい、と看板に書いてあります。どうやらこの県は、漢語の音読み文化なのかな?

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ちくせい、の入り口では名物だというゆで卵天ぷらを揚げていて、

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店の中ではうどん玉の量を尋ねられて、お支払いをして後から名前を呼ばれて天ぷらを受け取るシステムらしい。かつおだしの濃さ、揚げたての天ぷらの香ばしさ。今日は朝から、うどん巡りも絶好調。ようやくうどん県らしい旅になってきました。うどん数、門:5、TP:4。

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高松のことでんに乗ってひと駅、高松まで。

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高松空港行きのバスまで時間があるので、高松城址(玉藻公園)へ行きます。園内の松ぼっくりを拾ったひとが入れるダストボックスがあったので、松ぼっくりを2つほど拾って入れてみます。この松ぼっくりで年末にクリス松ツリーを作るそう。もしニュースで見たら、私たちが拾った松ぼっくりやね!と言えるかなとか思いながら。

そして、空港行きのバスに乗ります。大入り満員で、バスは増便されているようです。

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ついに高松空港へ。イサム・ノグチの空間があったので、缶ビールを買って飲みながらゆっくり過ごします。とにかく、足を使った旅だった。歩いて歩いて、上がって下りて、上がって下りた旅行。たった2泊でも、香川を大好きになった。荷物検査はザザーッと、誰でも通れるほどのゆるさで、ポンッと搭乗ロビーに直結です。空港の売店で、うどん玉をふたつ買ってみます。 

二十四の瞳 (角川文庫)

二十四の瞳 (角川文庫)

 

 二十四の瞳映画村で買ってから、少しずつ読んでいた文庫本は、実際に小豆島へ行ってみると全く違う物語としてぐいぐい入ってきます。そしてやっぱり泣きます。絶対に戦争は許せない、絶対に二度と戦争をさせないという強い強い意志が、これまで読んだときには、どんだけボヤーっと読んでたんだ?と思うほど、反戦が強く入ってきます。読み返して良かった。

 

わずか1時間半で成田空港に到着、そこからバスに乗って地下鉄に乗って、家に戻ると夜。帰り道、コンビニで買ったバターで、釜バターうどんを作ってみます。TPいわく「おいしいよ、でも玉子感が強いね」とのこと。ちっ。やっぱりぐらぐらと煮立ったお湯で茹でた熱々麺だからこその、カルボナーラ味だったのかも知れない。うどん数、門:5、TP:5。

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あーあ、面白かった、香川。どこに行くのも、上がって下りて、上がって下りてだったので足がペロンペロン。私は明日、お休みだからいいけれど、TPはお仕事なんだな、どうか神様、TPの疲れが抜けますように。ぐうぐう。