一晩中、ほとんど眠れませんでした。30分睡眠を5回くらい?2時間おきのサービスエリアの休憩も、全部バスを降りて深呼吸します。
それでも朝は来る。朝になったら青森です。初青森、バスから目を凝らして街を眺めます。まっすぐな景色。昨晩はあれこれ、色んな姿勢で何とか眠れるように頑張ったけれど、上手く眠れなかった。朝になると足がパンパンに膨れ上がって、揚げたての揚げかまぼこのようにプクーッと膨らんでいます。TPに膨らんだ足を見せると、本当やん!パンパンと大笑いしています。笑ってもらって良かった。自慢のスノーブーツにぎゅうぎゅうと膨らんだ足を詰め込んでバスを降ります。
青森港に着いたら、すぐにフェリー。遅めの朝ごはんは売店で買ったおむすびとさつま揚げ。もう朝の10時を過ぎています。自然と津軽海峡冬景色が口をついて出てきます。私もひとりー連絡船に乗りー。少しだけ仮眠を取って。
2時間ほどで函館へ。自然と函館の女が口をついて出てきます。はーるばる来たぜ函館ー。すぐにバスに乗って、五稜郭を目指します。
TPが「絶対に行きたい、北海道民のソウルフード、ラッピ」とか言っているので、遅めの昼食を取ります。
五稜郭の星型の土手を星型に歩いてみます。TPは五稜郭の説明看板やら箱館奉行所に入っても説明書きをイチから十まで全部読んでいます。それにしても、まだ観光一箇所なのにもう日が暮れています。日の入りが早い!
すぐ隣りの五稜郭タワーへ。ひとり900円。これは、数あるタワーの中でも特別に美しい景色、ちょうど夕日が沈むところを、タワーに上っているひとたち全員で眺めます。
五稜郭タワーを降りて、路面電車に乗ります。函館駅前で降りて徒歩1分の、本日の宿「スマイルホテル」にチェックイン。
ま、一泊2,600円だもの。ひとやすみして、函館の夜散歩へ。
路面電車に乗って十字街で降り、レンガ街を歩き、八幡坂から海を眺めて、函館山ロープウェイへ。まだ18時台とは思えない。
高速でビュンビュン上がるロープウェイから、あっと言う間に山頂で放り出されて、北海道の地図の左下のつまめそうなところのギュッと絞られたところあたりを、本当にギュッと絞られていると思いながら眺めます。ひとつひとつの明かりにひとつひとつの暮らし。
どれだけ眺めても見飽きません。まだ実感が無い。あんなに時間をかけてやって来て、TPと「信じられんね」「函館よ」「北海道よ」と言い合って実感を得ようとしますがやっぱり実感がありません。
TPが絶対に食べたいと言っていた、シスコライスなるものは残念ながら早めに終業したようで入れず、TPがどうしても食べたいと言っていたハセガワストアの焼き鳥弁当を買って帰ります。
焼き鳥弁当は、明日の朝ごはん。
晩ごはんは、ホテル近くのラーメン屋で塩ラーメン。ホテルに戻ってもまだ9時前。明日はもう、小樽に移動です。持参したパソコンで出発時間を検索したり、TPは函館駅に行ってJR北海道のフリーパス券を買ってきてくれたりして。
明日は函館6:02発、小樽に10:46着。途中、札幌で乗り換え。今日こそは眠れるだろうか!?駅から徒歩1分だからこその早朝出発という決断。スマイルホテルの少し大きめなプランターくらいの狭いバスタブでシャワーを何とか浴びて、始まったばかりの北海道旅行について考えたり、考えなかったり、考えようとしてみたり、ぼーっとしたりします。
さ、どんな旅行になるかな。ところで今回は、いったい何泊くらいする旅行だろう?何となくはわかるけれどちゃんとは数えていなかった。明日起きたら、TPに聞いてみようと思います。