ＴＰに誘われるがままに吉祥寺へ。映画を観るそう。駅のホームの階段を降りている瞬間にＴＰが財布を取り出して中身を見て、「チケット忘れた！」と言います。前売り券を財布から出して入れるのを忘れたらしい。ごめんね、と言うので、いやいやこちらこそ頼り切りで（そもそも何の映画を観るかも知らんけん）、全然いいよと吉祥寺散歩に切り替えます。
チェーン店のカフェで朝ごはんを食べます。
電車に乗って三鷹へ。ＴＰが何度も行っては見つけられないという太宰治の入水の場所を探すも、今日もここだとはわからずじまいだそう。
先日ＴＰが見つけたという山本有三記念館へ。これがまさに路傍の石。
私はある時期を山本有三に救われたはずだから。まっすぐに。「絶対に計らいをしてはならぬ。あるがままであればよい」との教えを私も取り入れたい。あるがままは案外むずかしいし、言葉としてもダサいけれど、やはり真実だと思います。
有三の机。
外に出てジブリ。予約していないので素通りして。
ＴＰが行きたいという、まめ蔵へ。山本有三記念館でもらった、古いチラシを再生させたブックカバーを、山本有三記念館で買った文庫本につけてうっとりします。
まめ蔵…何年ぶり、いや何十年ぶりだろう。そして、当時よりも今の方が「あら？おいしい」と思います。ＴＰも「どうする？Ｔ門ランチベスト１０に入れる？」とか言っています。外を見るとクソ暑い（失礼！）中、長蛇の列ができています。それさえなければ、ベスト１０に入れたいけれど。隣の店のおやじが「うちの店の前に並ばないで！」と怒っていました。
東急の屋上へ。吉祥寺もバイトしていた思い出のある場所。この屋上も何度も来たことがあります。改装していて面影もないけれど思い出はある。
多奈加亭へ。当時は今よりもお金が無いから、一度カフェに入ったら１〜２時間はたっぷり長居していたっけ。カウンター前の席で、ＴＰと映画の感想を何時間も話したことを思い出しますが、ＴＰは多奈加亭に来たことを覚えていないらしい。私の中だけにある思い出は、今頃どこを漂っているんだろう。思いがけず散歩できて、また新しい思い出ができました。
