コインランドリー

定休日。父に電話してみると「おう、今病院。ずーっと検査して。またかけるわ」とのこと。あら?少しだけ声に張りがある?

 

たまり醤油を買い足したくて、ネットで検索した業務スーパーという名の業務用スーパーへ行ってみます。ついでに、お布団を洗濯&乾燥するためコインランドリーへ。前職で隣席のTさんが美容師さんから教えてもらったという「ニトリの二枚重ねの布団が最高」の言葉を聞いて買った布団、今年の夏は夏布団として二枚をバラバラに使っていたので、ちゃんと洗って二枚重ねで秋に備えようと思ったのです。

 

f:id:monna8888:20210908124557j:plain

布団を洗濯機に入れたところ、財布に100円玉、さらには両替用の千円札すら入っていたいことに呆れます。あわててコンビニに行って、5000円札でつくね棒2本書います。布団を洗濯しながら、業務スーパーへ。たまり醤油298円。油揚げ5枚で48円、もやし19円、不安になるほどの価格設定のものが多く、思っていたよりも男性客が多いことに驚きます。

f:id:monna8888:20210908125504j:plain

買い物を終えてもなお、まだまだ時間があるので、つくね棒を食べられるベンチを探して散歩します。大震災のときに、歩いて帰った道の、坂の上の墓地が崖崩れして墓石がなぎ倒されていたところがようやく、工事されている。墓地の再建かなと思ったら、マンションが建つそうで驚きます。崖崩れの跡地。

f:id:monna8888:20210908125918j:plain

神社のベンチで、つくね棒を食べます。1本(3個)だと物足りないけれど、2本(6個)だと多すぎて胸焼けするので、4個食べます。御神木に向かって、氣を送っている青年がいます。コンビニ弁当を立って食べている外国の男性もいます。平日昼間の神社は風変わりなひとが多いのかな。ベンチから見える窓全開のアパートでは、亡くなった方の遺品整理らしき、作業員のひとが燃えるものと燃えないものをごみ袋に詰めている様子が見えます。腐敗臭はそれほどでもないのか、作業員のひとはマスクをしていません。それにしても、きっと風通しのよいアパートで、窓を開けたら神社の杜が見えて、快適に暮らしていたんだろうと思います。ゴミもベチャベチャ系じゃなく、サッパリ系(ペットボトルや紙袋など)が多いように見えます。

f:id:monna8888:20210908131800j:plain

時間になって、洗い終わった布団を、乾燥機にかけます。30分、300円。歩いて、近くの商店街の本屋へ行きます。前を通るたびに、いつも楽しみにしている新しい道路。この道路が開通したらどんなことになるだろう、どんな通りになるだろう。

 

本屋で、今ちょうど読みたいような本を買います。養老先生の言葉でどれほど励まされてきたことか、その偏屈っぷりにどれほど共感して、私だけじゃないと思えたことか。とにかく、がん細胞は栄養分を身体から奪うらしい。養老先生は心筋梗塞だったけれど、病院嫌いなのに、身体が病院へ行けと言ったとのこと、すんでのところで命拾いした顛末と、それでも病院というシステムを受け入れないという姿勢。

 

f:id:monna8888:20210908135541j:plain

コインランドリーに戻って、本を読みながら30分経過しても、少しだけ布団は湿っているのでもう10分乾燥を追加。もしかすると私は、コインランドリーで本を読む時間が好きなのかも知れない。入れ替わり立ち替わりやってくるご近所のひと、乾燥機だけかけに来るひとや、中年男性の少ない洗濯物や、民宿っぽい若者の大量のタオルとバスタオルや。

f:id:monna8888:20210908164622j:plain

お布団を抱えて帰る道。久しぶりに安心したような、心が休まるような氣持ちになります。母から「もらったお米に虫が湧いてさ、新聞紙に広げて干したものがあるんやけど、あんたもらってくれる?あんたならもらってくれるかなーって思って」実家の米消費量は老齢ということもあり激減しているらしい、でも弟の家に送るのはお嫁さんに悪いような氣がしてとのこと。私は虫が湧いたお米は氣持ち悪くて食べられない派ですが、一応送ってと言っておいたものが届きました。一緒に、九州の麦味噌が入っているのでうれしくなります。

 

夕方、父から電話。「検査終わった。どうやら、手術(膀胱全摘)できるくらいの数値はあるらしい」とのこと。相変わらず、便秘がひどいらしい。後から、母から電話。「手術することになったよ」私は、陽子線治療についての可能性を母に質問してもらうよう頼んでいたので、それは?と尋ねると、先生に会ってないけん聞けんやったとのこと。父の便秘がひどいというので、薬局でセンナ茶を買って飲ませてと言っていたのも、買ってくれていないよう。父は私に、3択を提示していたのに、いつの間にか手術が決まっていました。腹の底から怒りがこみ上げてくるのを感じて、「あ、そう、わかった!じゃあーね」と電話を切ります。

 

声が震えていたかも知れない。私抜きで、弟たちともう手術することに決まっていたとは!悔しい!

f:id:monna8888:20210908190155j:plain

晩ごはんは、和田明日香さんのレシピでふわふわつくね。そうか、えのきを刻んで入れたらいいのか!作ってはみたものの、ふわふわしているので形を崩さないように焼くのが大変(そうでもないけれど)なので、次はもっと肉の量を増やして、固めに焼いてみたい、そう思います。実家との電話で激しい怒りに打ち震えながら「思い返したらいつもそうだった。私ひとり振り回されて、結局は彼らが自分で好き勝手にしていく家族なんだった」と初心に戻って、だんだんと落ち着いてきます。怒りも、悲しみを乗り越える大切な要素だ、そうはっきりわかります。もう知らん!