小鬼事件

TPは8日ぶりの休日、どうもおつかれさまでした。せっかくのお休み、弟からどこか行きましょうよ、場所はお任せでと言われたTPはあれこれ考えてくれて、行き先は東京タワーに決まりました。

小鬼は今朝も大暴れ、小さい湯呑に入れたお雑煮をこぼして、ガッカリ落ち込んだ腹いせに、みんなが布巾で拭こうとするとますます怒って、みかんを取ろうとしてザルごと落ちたらみかんをぶん投げて大暴れ、いやーっ!と泣き叫びます。こっちだって嫌よー!と私もブチ切れて、ふたりで泣きます。小鬼があまりにも泣き叫ぶので、ご近所さんも大迷惑でしょう。

外に出ると、ご機嫌が戻る小鬼を連れてみんなで仲良く電車に乗って東京タワーへ出かけます。

TPに、何で東京タワーにしたと?と尋ねると、街中は2歳児には辛かろう、東京タワーなら後から写真見て、あそこ行ったねーって思い出になるやない、とのこと。確かに、弟一家はスマホで写真撮りまくり、遅々として歩みは進みません。私はサッサと進んで、タワーの根本をじっと眺めます。

東京タワーに上がるには予約が必要、2時間半後にしか上がれないというので上がらずにランチへ。

地下鉄の赤羽駅は緑のタイルがキレイです。

ランチは前に弟を連れて行ったことを覚えていたらしく、弟リクエストでシュシュ渡辺へ。そのときにお土産に持たせた特製ドレッシングも、弟嫁がおいしかった、何日も豆腐とわさび菜にかけて食べたねー、行きたかったと喜んでいます。

やっぱりシュシュ渡辺はおいしいわ、

また小鬼が、ギャーッと騒ぎ出したものだから、私とTPは先に帰ることに。また家で会おう。弟たちは東京駅に行って小鬼が大好きだという新幹線なんかを見るらしい。

原宿まで歩いて、明治神宮の脇道を通り抜けて。

あちこち散歩デートしながら、結局歩いて家まで帰って、今日も鍋。福岡の実家から、華味鳥の鍋セットが3種類も送られてきたものだから、毎日のように鍋です。私は昼のハンバーグ定食でもうお腹いっぱいで、何ひとつ食べたいとは思わないけれど、みんなはお腹が減っているらしい。小鬼は良い子になって楽しく鍋を食べていましたが、その膝の音がドンドンと下の階に響いたのか、ここ数日のギャン泣きに業を煮やしたのか、アパートのどこかの誰からドンドンドンッと柱を叩きつけました。床下から響く恐ろしい音。小鬼はすっかり怯え上がって、それからは、忍者歩きになりました。そーっと、抜き足差し足で。

晩ごはんを食べ終わったら、甥っ子と私のCDタイム、また下の階のひとから柱をドンドンされないようにベッドに上がって、ふたりでCDを次から次へと再生しながら頭を振って踊るのです。二人で踊り狂っていると、弟嫁が隣りの部屋から動画を撮影しています。それにしても小鬼は、飽きるのが早い。CDをどんどんチェンジして、一曲目を聞き終わらないうちに次々と変えてしまいます。

私の適当な踊りも、全部小鬼が真似してくるものだから、どんどん新しい踊りをやって見せます。全部真似してくる子鬼。こういうときは心から可愛いけれど、ギャン泣きしたり、我がままを言って食べ物を投げたりしているときは、ちっとも可愛くありません。早く帰ってくれないかなーと飽き飽きします。2日に帰ると言っていたはずの弟一家は、もうひと晩泊まりますわ、みたいな感じでしれーっと延長線に入りました。