薄暗い日

今日のような冬の薄暗い日、DVDを借りて来て観るのは楽しみのひとつです。

愛のむきだし [DVD]

愛のむきだし [DVD]

大長編で覚悟がいるかと思っていた園子温作品、始まりは映画館で観れば良かった!と悔やみ、妥協なく全てのシーンを録り尽くしたかのような、場面の多さにすごいなぁと思います。タイトルにある愛、というよりは恋を描いた作品?その恋が狂い合う様子に、でも現実は愛されたいと願えば願うほど、愛から遠ざかったところへ行ってしまうのでは?奥田瑛二の娘、サクラちゃんはやっぱり上品で劇的。休日の朝の、仮面ライダーのような面白さで最後まで突っ走っていました。


万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)

万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)

本屋さんで買いました。毒舌婆さんと若い女性の交流物語、すとんと心に落ちる小説で、久我山のアパートを思い出しながら読みました。ちょっとした現実感が、鋭敏な優しさを丸く包んでいます。温かい話しのようでいて、手に取るように複雑な心情は、ぐーーっと迫る何かがあります。他の作品も絶対読もう。


CSで「噂の娘」成瀬巳喜男監督作品を観ました。2度目。昔の作品だけれど、今と一緒!妹は家の家計などおかまいなしに、好き勝手に暮らして、真面目に見えたお父さんは、何だか色々と怪しい、おじいさんはすっかり隠居して、長女だけが家のことに思い詰めています。会話や描写ひとつひとつに、うなりながら観ました。