「タイトスケジュル」

チョナンで目を覚ます。お向かいには昨日、お刺身を堪能した食堂。

今日も、ハングル語で駅名を書いて乗る電車。車内で路線図を一所懸命見ていると、知らないおじさんが、私の書いた紙を見て、今がどこであと何駅かを教えてくれます。カムサハムニダ

ここがタンミ駅か。

ここで、ク氏が焼酎を買っていたのか。

朝ごはん。駅前の店にはハングル文字のメニューしか無いけれど、店のおじさんが親切なので、カウンターの立ち食い席の方に見えるものに指を指して、おでんと、TPはラーメンを注文します。

おじさんが、どこから来たのかと言うので、駅名を書いた紙、プルグクサとかソックラムとか、トンテグとかチョナンとか書いたものを見せると「タイトスケジュル」と言います。

「マシッソヨ!」と言うと喜んでくれます。私は韓国おでんを食べたのは初めてかも知れない。とっても美味しい。日本でも作って食べてみたい。

少し、駅の周りを散歩しましょう。

TPが、ク氏が焼酎を買ったコンビニで、飲み物を買いたいと言います。駅名をハングルで書いて少しはスムーズになったとはいえ、やはり自分たちの老眼がきつく、何を見るにも老眼鏡を出して、もたもたする上、急行か鈍行かの区別もつかないので自分で自分に腹が立ったりします。

そんな時の、西村賢太

西村賢太最後の作品を、ソウルに着く直前に読み終えます。どうしたことでしょう、本を閉じた瞬間に、右の目から涙がポタッ、左の目から涙がポタッ、右からポタッ、左からポタッ、ドーッと涙が出て止まりません。TPはじっと私を見つめています。「その本、俺も読もう」

ソウル駅から明洞、いや、ミョンドンへ。ここでも、どこ行きの電車なのかわからず、老眼鏡を出して路線図を眺めて、モタモタ。「同学年の夫婦で良かったね。一緒に年を取れるもんね」とTPと励まし合います。うるわしっ。

今日の宿もわかったし。

評判の良い、麺とシュウマイの店へ。おいしい!

地下街を抜けて、コインロッカーに荷物を預けて、いざソウル観光へ!

景福宮、いや、キョンボックン。多くの観光客が、コスプレをしています。

猛暑。長袖も持ってきたけれど、半袖で十分だった。

暑さにくたびれて、アイスアメリカーノで休憩。3000ウォン。

これからどうする?梨泰院?

今日は、ソウルタワーへ登りましょう。

丸見えじゃん!

とっても有名な歌手というひとたちが、何かのイベントで歌うようです。

いい広告だ。

エモい。

今日の宿は、ミョンドンの本当に中心にあって、お掃除が行き届いていないので持参の除菌シートであちこち拭きまくって、安心します。

そして私は、着終わった洋服やパンツを、その日使った手ぬぐいにくるむというバックパッキング術を発明しました。

すぐ近くの店で晩ごはん。TPはガイドブックを見ながら、チャプチェとチヂミをまだ食べていないと言って、注文しています。それにしても日本人の多いこと。街で聞こえる言葉は、半分が日本語みたい。

推しも爆買い熱もない私も、テンション上がってピアスなんか選んじゃって、TPも買ってあげようか?とか言っちゃって。1万ウォン。明日は、今回の旅行のメインとなるツアー、38度線に行くから、早く寝ましょうね。もう集合場所の下見も済ませたし、荷物も整理しておいて、すぐに出られるようにしましょう。今日の宿は、無人の宿。メールで届くセキュリティコードで出入りするので、赤ペンで左手の甲に、6326*と大きく書きます。街は遅くまで多くの観光客で賑わっています。