イムジン河

明洞駅10番出口に、朝6時10分集合。我々は5時に起きて、荷物をまとめて、20分前に集合場所へ向かいます。バスが2台停まっているけれど、どちらも英語ガイドだから違う、とのこと。近所のコンビニで、おむすびを買います。

集合時間の6時10分を少し過ぎた頃、ガイドのホンさんという方が大型バスで現れます。

「みなさん、今日は早起きがんばりましたね、でも早く行ったら、早く3号トンネルに入れる、順番待ちなんですね。私、名簿を走って並べますから。早く行ったら、早くソウルに帰れるから、みなさん、がんばりましょう」

50分後、ホンさんは本当に走って名簿を出しに行ってくれています。「20分後に集合しましょう」

20分後。まずはサービスエリアのような場所、38度線を挟んで北と南に2キロある非武装地帯のところで、ホンさんのガイドを受けます。(ホンさんは、マフラー少女に関してはスルー、英語班は丁寧に説明を受けています)

南北戦争の痛み。

破壊された橋。

地雷。踏むのは初めて。

ホンさんが走って届けてくれた名簿で、いよいよ38度線へ。売店でタコの練り物など買ってみます(失敗!ウィンナーもタコも同じ味、練り物に混ぜものがしてある!)。

大型バスが続々、到着。まるでアトラクションのよう。

びっくり。愛の不時着の、別れのシーンの撮影場所は実在の、南北を結ぶ道路だったとは!

イムジン河を超えて。

バスを降りて、少し歩きます。38度線ツアーのバスは、満席です。大人気らしい。

すぐ目の前に、同じ民族なのに分断された線がある。ホンさんは熱心に、ガイドし続けてくれています。欧米から来たひとたちは、まるで避暑地に来たかのようにくつろいでいます。中には、キム・ジョンウンの動画をスマホで見て大笑いしている人たちも。ツアーに参加している日本人たちは、色んな質問をホンさんにぶつけて、熱心に答えてくれるものだから、理解を深めようと、この一瞬を追求し続けています。

今も、北朝鮮から南朝鮮を監視しているひとがいる。ツアーは、北朝鮮のひとたちが、韓国に向けて10本も掘ったというトンネル、その3つ目を、38度線の手前170メートルまで、ヘルメットを被って、歩いて近づくということが出来ます。(ほぼ小走りで、最後は誰もがヘトヘトに。どれだけ北朝鮮のトンネル堀りのひとたちはがんばりやさんだったんだろう)そこは写真撮影禁止です。

そして、元々この境界線で暮らしていた民族がいる。豆や米を作っているそう。

とにかくホンさんの説明が上手で、まるで自分が引き裂かれたような臨場感。

武装地帯の中にある、お土産物屋さんが、ツアーの最終です。

食べてみたい、境界線で作られたお米!

買っちゃった、境界線で作られた豆!はっきり言って、ガイドを受けていると分断が我がことのように感じられて、泣きました。帰りのバスで、ホンさんは「皆さん、今日のツアーが良かったら、口コミしてくださいね、会社が口コミの数をチェックしてて、私の評価になります」あぁ、どこも同じだ。評価制度なんて大嫌い。口コミしたら、特別にチョコパイをあげます、とか言うので皆で笑います。

すっかり、ガイドのホンさんのファンになっちゃった。帰りは、弘大、ホンデで降ります。

いいツアーやったね、TPと感激しながら。「不時着の、フライドチキン屋さんがあるって」とTPが言うので、電車に乗って梨のついた名前の女子大の駅へ。残念!定休日?

仕方ないので適当なごはん屋さんに入ります。それでも美味しい、韓国料理!

電車に乗って、ソウル駅へ。そこから歩いて明洞まで。ソウル駅からミョンドンまで歩いたのは、前回、ウズベキスタン旅行の乗り継ぎで逆の道を歩いたね!と盛り上がります。すると何と、宿にチェックインして、案内してくれた男性が、ウズベキスタン出身、お名前はスンナットさん。ウズベキスタンに行ったよ!タシケント?行った、行った。ブハラにも行ったよと言うと、とても喜んでくれます。

ベランダがあったので、出てみます。

屋上にはキムチの壺。

「宿に戻ったら、口コミする」と言うと、ホンさんがくれたチョコパイ。

今日の宿も、お掃除していない系なので、持参の除菌シートで床を拭きまくります。ホコリと髪の毛を一掃して、ひと安心。

最後の夜。ひとやすみして、TPが行きたそうにしていた梨泰院へ!

ドラマで出てきた橋は、観光客でいっぱい!

梨泰院?ドラマにそれほど思い入れも無いし、行かんでもいいかな、くらいのテンションだったのに、来てみると、アゲー!

上がる。もし私が韓国に暮らす20代で、楽しいイベントが好きで、ハロウィンのコスプレをするタイプだったら、ここに来たんだろうか?(いや、来ていないだろうな。そういうタイプじゃないだろう、何度人生を転生したとしても)どの店もレーザービームのような明るさ、大音量でかかる音楽はレトロ、日本人は少なめ、イスラム教のひとや黒人のひとがかなり多い、吹き溜まったような場所。だからこその、熱量。

また地下鉄に乗って、今日の宿に戻ります。晩ごはんを食べましょう。

TPが憧れていたチキン、やっと食べられて良かったね!ちょっと、びっくりするくらい美味しい。今日も、チャミスルで乾杯します。甘いね。今日で韓国旅行は最後やけど、日本に帰ってもまた、色々と楽しみ見つけて、何とかやって行こう。がんばろうね、それにしても、楽しかったね!TPの旅程は今回も完璧やった。ありがとう。いつか、ベルリンのように境界線がある日突然、崩壊する日が来たら!絶対に見たい、見届けたい。