ご精がでますね

大量の食器を母ひとりでゴミ捨てに行くのは大変だろう、私が東京に戻る前に、もう一度ゴミ出しに行くことにしました。一番近所はメンテナンス中なので、遠いところまで。その前に、母から頼まれた庭のツル系の植物を刈り取って、地面にはいつくばるようにしてゴミ袋に詰めていると、自転車に乗った親子が来て「ご精がでますね」と言うので見ると、弟と甥っ子。嬉しくなります。どうやら、母が目黒くんのスマホ?に買い替えてから、ラインしても未読なので心配してくれて家まで来たとのこと。庭はもう、あばら家状態なので、プラスチックの植木鉢を大量に袋に詰めます。やがてご近所のIさんが「おつかれさまー」といらしたので、「昨日はイチジクジャム、ありがとうございました。本当に美味しかったです。どうやって作ったんですか」「砂糖もなんも入れとらん、レンジでチンしただけ、ちょっとレンジして、つぶして、またレンジして」「美味しかったです」「またもろて帰るね」「はい、お願いします」

弟一家は、東区の歯医者へ行くそう。東区にゴミ出しに行くなら、その帰りに待ち合わせて昼ごはん食べようとのこと。弟なりの優しさ。家の中に入った弟が「まるで全部自分の手柄のように自慢してくる」と言うので、「でも、お母さんもがんばったとよ。それより臭いは薄らいだ?」と聞くと「ずいぶん、気にならんようになった」とのこと。

今日は高速に乗ります。母は、あえてナビを無視して、福岡ドームの近くを通ってくれています。

約40分後、ようやく清掃工場が見えて来ました。

ここの施設の職員さんたちは本当に親切だよう。まずは燃えるゴミを出して、手伝ってくださいました。

親切に、割れ物の埋立地を教えてくれて、到着。ここでも職員さんたちが手伝ってくださり、大量の食器を、段ボールからドドッと投げ捨てます。「わー、車が軽くなった」と喜ぶ母。

弟一家との待ち合わせ場所は、とんかつ屋さん。「ここが、我が家では一番のとんかつ」

とんかつ屋さんで手を振って別れて、母と家に戻り、台所の仕上げにかかります。ガスコンロの油よけカバーを買いにダイソーへ。弱々しいものしか無いので、もう一軒、百均へ。そこでも弱々しいのしか無いので、普通のスーパーへ。家に戻って早速取り付けます。明日が最後なので、今日は徹底的に、床を広げるように不要なもの(母が買い溜めたディアゴスティーニ国鉄シリーズとか、ホークス系とか、くまモン系とか、小物とか、書類とか、飾り物系とか父の遺品とか)を整理して、押し入れに入るものは入れて、庭の掃除も進めます。とにかく、巨大な鉢がいっぱい、父と一緒に飼っていた大量のメダカは、今年の猛暑でほぼ全滅、その鉢を、ひとつずつタワシで洗います。植木鉢オン植木鉢状態の庭も、大量に刈り込んで、木を縛り上げて、通り道を広げて、水を流して、掃き掃除します。「あそこに、水がビャーッて出るやつある」「うん、ケルヒャーやろ?見た」ケルヒャーどころやない、まずは通路を開けねば。私が東京に戻った後に、もう一回、可燃物の持ち込みを予約しているので、可燃物を徹底的に集めます。母が玄関前に敷いていた人工芝みたいなものも、土が溜まっているので、剥がして、水をかけて洗います。「これ、無い方がいいね、広くなったね」その人工芝を、2階のベランダに敷いて欲しいとのこと。母は毎日洗濯をしますが、2階のベランダに出る、その段差と、ベランダで履くサンダル、そこで蹴躓きそうになっています。私も危ないなと思っていたので、ベランダのサイズをメジャーで測って、人工芝をその幅にカットして、2階まで持ち上げて、敷きます。日が暮れても、まだまだ庭で作業を進めます。「水仙の芽が出とった」「これはあんたに20年前にもらった花」「これは15年前から植えて」などと、あばら家状態の庭を片付けてみると、母の思い出が詰まっていたことを知り、ぐっとなります。「わかるよ、今年の夏は、本当に暑かったけんね」夏のせいにして、母は母なりに努力していたことを知ります。今日は晩ごはんは要らない。缶ビールを飲んでいると、ご近所さんと話す母の声が聞こえてきます。「ずいぶん広くなりましたね」「娘が帰って来てくれて、何でも捨てて、断捨離」「いいですね」とか、「きれいになったね」「そう、娘がね」これほど、ご近所さんたちと交流していることは知りませんでした。今日はふたりとも、シャワーを浴びるなり、撃沈して、眠ります。