氣分転換


朝ごはんは8時からだそう。朝風呂に入ったり二度寝したりしていると、フロントから電話で呼び出されて2分の遅刻、「あー、いらっしゃった」「いらっしゃったよー」と大きい声で言われて、照れます。この宿では遅刻禁止。

今回の目的は、ゆっくりすること。ゆっくり、ゆったり、体を休ませます。チェックアウトをしてお隣りの神社を通って。

ご近所を散歩してみます。

私はどうやらこの町が好きだ。おちつくし、しっとりしているし。旅の安全を祈って、フリーパス券で登山鉄道へ。

TPが行こうと誘ってくれた、箱根彫刻の森美術館へ。(私は、まさかここに来るとは思ってもみなかった、セレブたちの暇つぶしみたいな美術館だと思いこんでいたので)

入館してみると、悪くない。太郎さんの作品が出迎えてくれて、そこからは本当に自由に、広いお庭形式の美術館を、彫刻を堪能しながら歩きます。





ぼーっとしたまま、ただただのんびりと歩きます。今回の小旅行の目的は、ゆっくりとすること。






笑っている顔ってやっぱりいいな。

また登山鉄道に乗って、箱根湯本駅へ。

人氣のお蕎麦屋さんでカツ丼を食べます。


私があまりにも箱根を楽しんでいるものだからTPが「また来ようね、休みが一緒の日とか、平日の水曜日とかでも…」「次の水曜!お寿司の食べ放題は今からでもキャンセルできるけん、じゃあ素泊まりでもいいね!」と食い氣味で答えたところ、誰が今度の水曜日って言ったや?と笑いだして止まらなくなっています。今日来たばっかりで、2日後にまた来ると思うなんて信じられないそう。そうかしら?私は2日後でも全然いいけどね。

もう20年くらい前、TPのしごとの先輩Sさんが私やHちゃん、S君やK君たちを連れて箱根に連れてきてくれました。そのときは、ただ楽しかったけれど、そのことがどれだけ有り難いことかわかっていなかった、ただ乗せられてきただけ、みたいな感覚でした。今回の旅行で、Sさんがあそこも、ここも、あっちも連れて行ってくれたねーとTPと何度も感謝しました。いい加減な若者をただ楽しませようと連れ出してくれた先輩がいただなんて、20年ぶりのお礼を心で言いながら、かっぱ天国、温泉へ。

寒い寒い、でも温泉はうれしい。シャンプーをして、これでも帰ったら寝るだけ、しあわせです。



帰りの電車は、節約で普通の電車。ロマンスカーと時間は全く同じなのに、くたびれ感が全然違う、ぐうぐう眠りながら、ぐうぐう眠り続けて都内に戻ってきます。

精神障害を持っているひとたちの施設で描いた絵が、高架下に飾ってありました。その中のポメラニアンの絵が目に飛び込んできて、すてきっ!と感激します。あーあ、何から何まで楽しかったね、また箱根行きたいね、もっと箱根に行きたい、行きたいな、そう思いながらリュックを背負って帰ります。たった2日間で、こんなに氣分転換できるんだな、明日からもがんばろ。