包丁砥ぎ修行

私は以前から「包丁砥ぎを習いたいな」と思っていました。合羽橋の教室に習いに行こうと思っていた矢先、例のコロちゃん騒動がどんどん広がって教室も開催されなくなっていました。そこでふと、ストアカというサイトで検索したところ、板橋という駅で1日教室があると知り、申し込みました。包丁を紙に包んで、いつも使っている砥石を手ぬぐいに包んで持参して、手ぬぐいに保冷剤(大)を包んで腋に挟んで帽子を被って、さあ出発だ!

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本当に板橋で間違いないよな?板橋という駅が池袋からたったひと駅なので驚きます。

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グーグルストリートビューでも確認した、西口から出たらマックがあってそのすぐ近くのはず。が、いくら探してもマック自体が無いどころかストリートビューの景色とも違います。若いお母さんが玄関先に出ていたので「すみません、この辺りに包丁砥ぎ屋さんはありますか?」と尋ねると「包丁砥ぎ屋?ちょっと待ってくださいね、おじーちゃーん、この辺に包丁砥ぎ屋あるー?」「マックの近くで」「マック?マックなら東口です。でも包丁砥ぎ屋はわからないです、あったかなぁ」と心配してもらってうっかり八兵衛はあわてて東口へ向かいます。

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あった、マックも包丁砥ぎ屋も。

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1時間半の講座が始まります。ストアカの写真はロン毛で甚兵衛を着ていらした先生ですが今日は短髪でTシャツ。まず、ホワイトボードに和包丁と洋包丁の違いを絵に描いて説明してもらい、砥石の密度の話しや研ぐ角度の話しを伺います。何となく立ったまま聴き始めてしまって、そのまま立ったまま受講します。

 

座学ならぬ立学の後はいよいよ実践。肘から包丁の刃先まで一直線にすること(手首を曲げない)、刃は必ず手前に向けること、反対側を研ぐときは左手に持ち変えることなどを習います。腋を開いて、シュッシュッシュッと往復させる。要は佐渡おけさだな?私はどうやら刃先を捻り上げる癖があるよう。そうすると断面が平面じゃなくてカーブになるからダメ。先生、いえ、師匠は横から前から私の姿勢を観察してアドバイスをくださいます。

 

荒砥、中砥、仕上げ砥、の三種類で実践。私が砥ぐと必ず曇っていたり、カーブになってしまう部分があります。先生、いえ師匠が砥ぎ直してくれると、ビシーッと平面なおかつ光り輝く刃先になるので感動します。みっちり1時間半の講座を受講し終えて、ふらふらとまた暑い中を家まで戻ります。途中の池袋で東武百貨店のデパ地下食料品売場、野菜が安い!今度池袋に来たときは絶対に東武百貨店のデパ地下に寄ろう。

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ひっ、アパートの外壁に誰かの脱ぎ散らかした服がひっついています。

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家に帰ってからもうっとりと砥いだ(後で師匠が砥ぎ直してくれた)刃先を眺めます。美しい。今夜は東武百貨店の地下で買った、お刺身です。