見えない帽子

monna88882011-11-17

この世に生を受けてはや数十年。ようやく日本の無宗教クリスマスといういまいましいイベントを受け入れられるようになりました。ひとつ大人になったかな。どこかの国の、木を切り出した彫り物を2つ飾ります。下関の父方の祖母は、40代でお花の先生になってから我流のセンスを押し通しています。玄関にはいつも季節の小さな民芸品を飾って。我が家に足りないもの、ちょっとした季節の飾りを置く場所をどこにしようか、いつも氣持ちの底にあるものの、ここだ!という場所をまだ見つけていません。薄い杉の板でも買ってきて、腰高の食器棚にスペースを作るかな?


最後の冒険家 (集英社文庫)

最後の冒険家 (集英社文庫)

石川直樹というアウトドア派の人の著書、最後の冒険家。読んでみると、まさかまさかまさか。酔狂ではなく、本当に氣球に乗って太平洋を横断したくなります。命をかけた冒険という意味が手に取るようにわかる本。子供の頃、命知らずの冒険家には、もっと危なくないように工夫したらいいのにと思ったり、テレビで見た飢饉に苦しむ人を「何で引っ越さんとかいな?」と思っていました。子供の私が今の私を見たら、何でフィリピンに引っ越さんと?などと言うかも知れません。大人には色々と事情があるね、面白いね、そう言ってあげたいと思います。


ブーツを履いて歩いてみると常にアトムのピコピコ足音が耳の奥で鳴り続けます。私の脳が自分をアトムだと勘違いしているようです。


何とまぁ、あと1週間で職場が移転します。あと1週間だと思うと、いつもの通勤電車も感慨深くなりました!朝に乗る地下鉄もジーン、乗換駅にもジーン、日本橋のどこを見てもジーンとします。私は一体この数年間、どこを見て何をしてたんだろ?とすら思いました。見えない帽子が頭に被さっていたかのようです。