Hi! Jin!

monna88882015-08-17

一週間の夏休みが始まりました。何の予定もない、そして楽しみにしていることもない、ただ徹底的にボーーッとするための時間が。初日の今日は何てどんよりしたお天氣、廃人として朝から昨日の残りのタイカレー、お昼にはインスタントラーメン、テレビを観て昼寝をして、絶望の寸前を描いた小説を読んで、雨の音を聞いて。晩ご飯を作る氣分も起きませんが、お昼に観たキユーピーちゃんたちのテレビを参考に鶏ムネ肉と油揚げとしらたきをすき焼き風の味付けにします。(見た目より、けっこう美味しかったのでヨカッタ)


居酒屋 (新潮文庫)

居酒屋 (新潮文庫)

ゾラさんの居酒屋。名画は嘘をつくの本で出て来た小説、新聞小説として発表された当時は「市民はここまで荒んでいない!」と大ブーイングだったそうですが、新聞を読んでいる人たちはブルジョアだけだったから理解されなかっただけとのこと。最初から、質屋通い、夫の失踪、女同士の殴り合い、それをはやし立てる周りの女たち…色んな時代や場所で生きてみたい妄想を駆使しても、この時代のフランス人にだけはなりたくない、そう思うほど、陰口や暴力が満載。それがエスプリ?この小説が分厚く、読んでも読んでも、読んでも読んでもまだ終わらないのであとがきをこっそり読んでみたところ、この「居酒屋」は全20巻からなる連作の第7巻目だと言うので、すーっと血の氣が引く思いがしました。そしてどんどん落ちて行く主人公を、畳にへばりついて見つめ続けてもまだ、読み終わっていません。いつ終わるんだろ?


廃人、はいじん。安心して廃人になれる屋根と壁と畳があるってことは、何てありがたいことなんでしょう。どんよりの底の澱が枕になって。