お姉さん

弟は仕事。ハムサンドを食べさせて送り出します。TPはお休み。ハムサンドを食べさせて一緒に映画を観に出かけます。

心と体と。TPが買ってきてくれた前売り券を見たときはわからなかったけれど、映画館についてポスターを見たら「わっ、これあたしが観たかった映画やん!」と興奮します。何かの映画評で見て、夢の中でつながる男女の物語、観たかったのです。映画は、静かに雪山の中の鹿から始まりました。何だかんだでいい映画。すっごく感動するシーンもあるし、こういう映画が観たかったんだとよくわかるような映画。静かすぎてしばらくしたら忘れるかも知れないけれど、観たことは確かだから!いつもの「庭」、年パスを持っている新宿御苑をまた散歩して帰って、録画しておいたものなどを観たり、いつの間にか昼寝していたりしてゆっくり過ごします。

弟からの電話で目が覚めます。そうだった、弟が上京していて今日帰るんだった、帰りの新幹線までの時間、晩ごはんを一緒に食べようと約束していたんだった。寝ぼけ眼でTPと渋谷に出かけます。俺のハンバーグ、シュシュ渡辺!サラダのドレッシングが美味しいと言うので、持ち帰り用のオリジナルソースを注文します。ハンバーグを口に入れて、「旨っ」と小さく言う弟。私達の父親が美味しいものを食べさせるとき、いつもそれがどれだけ旨いか、食べている間中、どうや?旨いか、旨かろうが、どういう風に旨いか?とあらゆる言葉で旨さを説明させられ続けていた記憶がある兄弟は、美味しいものに対して説明することを避けています。絶対にあんな風にはなりたくないね!などと言いながら。でも年々父親の性格に近づいている、美味しいものを食べるときに相手の反応をすごく氣にするDNAは抗いようがないと悲しみながら。


TPは元々、弟がいるからか、義理の弟にも上から目線でバッチリ兄貴風を吹かせています。弟は弟ならではの弟分。それでも、TPも4つ離れた弟とのふたり兄弟だから兄貴風を吹かすにはちょっと無理があるし、弟も長男なので弟分に徹するには無理があるし、不思議な光景。私だけは姉であり長女なので、強氣の姉貴風をビュービュー吹かせてみます。久しぶりに、お姉さんになった週末でした。