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朝ごはんに、刑務所の中で作られたおうどんを長めに茹でて、釜揚げうどん。大根おろしを入れたつゆでいただきます。おいしゅうございました。TPに行ってらっしゃい、氣をつけてね!と言って二度寝します。

 

9時頃に起きると、入院中だったはずの父から電話。どうやら緊急退院になって家に戻っているらしい、2泊だけ仕事やら何やらの用事を済ませたくで外出許可をもらおうとすると退院扱いになったとのこと。腎臓がもう弱っていて一度管を通す手術することになったけど、その後に回復することはないらしい。「人工透析?」と聞くと「そうなろうな」と言うので「腎臓、一個やろうか」と言うと「(大笑いして)それもいいね、もらおうか」と言うから「病院の先生にも言っとって、一個あてがあるって」と言うと「おう、言っとこう」とうれしそう。「でも、傷が残るやろうな」「そりゃ残ろう。まあ良かろう」と答えます。父が私の腎臓をどうしても欲しいと言うならあげます、でも父は多分、私の腎臓をもらうことを拒否するだろう、でも欲しいと言うかも知れないギリギリの会話をして。「透析も、週2回か3回受ければいいだけやけん、暇やし、もうこうなったら言うこと聞くしかないもん。やりたいことも本当にないっちゃん」とか言っています。

 

ところで入院中、何しよったと?と尋ねると、尿を集めるパックをつけっぱなしでベッドで何もすることない、テレビ観るのも疲れると言うので、ラジオは?と聞くと「ラジオか、ちょうどいいな!」とのこと。よっしゃ、ラジオ買って送るわと言うと「ザーザー言うのはいかんばい」そうそう、チャンネルを合わせるのも大変やし、ザーザー言わずに、ボタンひとつで線局できるような、そんな夢のようなラジオ、父の生活を少しでも支えられるようなあ完璧なラジオを探しにビックカメラへ。

 

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我が家の完璧なラジオは、右側にくるくる回す線局のつまみがあって、感度も良いけれど父にはきつかろう。ボタンひとつで、AMもFMも、なんとテレビも受信できるものを見つけて買います。お値段交渉して、1台14,000円のぜいたく。父には白い色の方を、配送の手配もして、在庫が無いので自分用に黒い色の方を。父から電話があったら、初期設定やお氣に入りの設定を教えられるかと思って。同じSONYの両耳用イヤホンも合わせて配送してもらいます。家に帰って聞いてみると、感度良好、最初の都道府県設定をうまくやれるかどうかが心配。

 

 

 

夕方、元同僚のKさんが、梅酢をくれると言うのでいそいそと待ち合わせ場所へ向かいます。

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包んでくれた小さい風呂敷ごと厚かましくいただいて。Kさんは、最初出会った頃は見上げるような大人のように感じていたのに実はほぼ2歳差のほぼ同世代、どうしてあんなに大人に見えたのだろう。私が幼稚だったから。それなのに今は、Kさんは最初に別の部署でバリバリとキラキラと輝いていたときのそのまま、全く同じように自然で、毒舌で、心にヤクザの仁義を忍ばせていて、何より大笑いしてばっかりで、時には真剣な話しをして。あっ、そろそろとKさんが時計を見て解散するその手際の良さ、たった1時間の。Kさんには学ぶことがいっぱい。もう10年以上前、最初に職場でお茶出しが廃止になってペットボトルの水を配ることになったとき「どうも…愛想がなくてすみません」会社の方針でこうなってという意味を含めて、笑ってペットボトルを出していた時からの、その言葉選びのセンスに脱帽して、今に至るだけのこと。ただ笑って、今でもこうして会えて。

 

 

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晩ごはんは、以前RCに教えてもらった白モツのトマト煮込み(トリッパ)と、大根をスライスしてKさんからもらった梅酢で和えたサラダ、海苔をまぶして。おいしいったらない。

 

父はラジオが届くのを楽しみにしていてくれると言っていたし、Kさんとは何度も大笑いできたし、家に帰るとTPはシャワーを浴びていて「おかえり、どこ行っとったと」と言うのでKさんとお茶するって言ったやんと言うと「そっか、そうやった、楽しかった?でも早かったねー」と聞いてくれて。人生。