早朝。夜行バス内の電気が点いて、降りると新潟駅です。
(裏)
(表)
TPの旅程では、まずはテレビなどで見て憧れていた新潟のバスセンターの、立ち食いそば屋さんで朝ごはんです。
まだ開店前なので、バスセンター内をウロウロしたりテラスのベンチでボーッとしたりします。
一周して戻ると、行列ができ始めていたので慌てて並びます。
私は普通サイズのカレー、TPは大盛りサイズのカレーを注文し、ひと口食べて「おいしい〜」と喜び合います。おいしいね、何かおいしいねと食べ進めるうちに、段々と無口になって「減らんね」「量、多いね」「…食べ切れるかな」となってきて、半分食べたところでTPをチラッと見ると汗をかいて「今日は無理よ」私が食べきれないとTPが食べてくれたりするのですが今日は期待せんで、俺も俺で精一杯とか言っています。何度もスプーンを運ぶ手が止まって、私は保育園のときの給食を思い出しました。食べるのが遅く、好き嫌いも多かったのでたいてい居残り組でした。いつも常連の男の子とふたり、給食を食べ終えるまで教室の端っこで、親が迎えにくるまで園庭に遊びに出られず、ひたすらスプーンをちょびちょび舐めては食べるフリをしていたっけ。そのことがちっとも嫌じゃなく何か特別な時間で嬉しかったことも。思い出に耽っていてもカレーは減りません。残り4分の1のところでスプーンを持ってボーッとしていると、大盛りカレーを食べ終えたTPが、半分取ってくれました。男気。
今日の宿泊は、佐渡島だそう。私の脳内地図では「さどがしま」なのにポスターも何もかも「さど」とか「さどし」となっていて「がしま」がありません。不思議。それにしてもGW初日の観光客の多さ。行列するひとたちの列から「こんなの初めて、いったい何があったんだろう」と誰かに電話している声も聞こえて、尋常ではない人出らしい。
1000人乗りのフェリーも人でギュウギュウです。
ギュウギュウの中で1時間ほどぐうぐう眠って、起きると島が目の前に。
上から見るとHをちょっと崩した形の島。
風が強く港に船を付けるのも大変な様子で、何とか両津港に到着すると大雨、満員バスに乗ります。
佐渡金山へ。
蝋人形たちはいつも機械仕掛けで働き続けていて気の毒です。「本当にご苦労さまです」と声をかけます。
そんな危険な場所での作業「気をつけてください」
当時の街の様子を再現したミニチュアの展示も楽しく、
祭りの様子も興味深く、
やわらぎ〜
作業道具〜
バスに乗って宿まで、乗り換えがあるので「とまります」
乗り換えのバス停でひとやすみ、
ずっと雨。
今日の宿の前のバス停で降りると、もう傘もさせないほどの豪雨。傘なんて閉じちゃって、ずぶ濡れで近くのスーパーへ。
どちらにしても旅先のスーパーは最高です。
見たことのない種類のパンを眺めて。
チェックイン。受付では、名前を言うと鍵を渡されるだけの最短チェックインです。
寒い寒いと暖房をつけて、風呂を沸かして入って、スーパーで買ったお惣菜をレンジで温めて。
パーティーだ!今日は昼ごはん抜きだった。いや、昼ごはんを食べたいという発想すらなかった、恐るべしバスセンターのカレー。
ちょっと開いたパソコンでは、おしごとのトラブル。一気に現実が押し寄せますが、せめて旅行中だけは忘れようとなかったことにします。
それにしても、夜行バスでもぐうぐう眠ったし、フェリーでもぐうぐう、佐渡金山の往復でもぐうぐう、乗り換えてもぐうぐう、眠りっぱなしなのにまだ眠たい。歯を磨いて9時過ぎにはベッドに吸い込まれます。そのままぐっすり、眠ってしまいます。持参したジャージと長袖Tシャツがパジャマ代わり。本当にここは佐渡かしら?