宿泊したホテル前の道は、東大寺の参道でした。奈良見物の始まりです。東大寺では鹿せんべい屋の前で鹿たちが待機していました。昨日の夜ほどは驚かないけれど、どこを見ても鹿がいます。初めて見る大仏様の迫力たるや、自然と手を合わせて頭を下げてしまいます。
想像以上に大きくて、驚いた! 集団の中を覗いてみると 油取りという儀式が
何十分もかけて大仏様をじっと見つめながらグルリと廻りました。裏にある正倉院を訪れた後、D君に絶対と薦められた二月堂へ行ってみると、絶景かな!広々と街を見渡すことができます。正面に人が集まっているので覗くと、油取りという儀式。高僧らしきお方もチラッとお見かけして、有り難い氣持ち。しかしここで何と、デヂカメの電池が切れてしまった。あらまぁ、と思いながら裏でお茶を頂きます。
若草山を左手に見ながら、思いきって鹿せんべいを買ってみました。手に当たる鹿の唇の感触、可愛い!TPを見ると、せんべいを投げているので、そうじゃないよ、手でやるとよ、と何度言っても投げています。しばらく歩いていると「俺、子どもの頃から犬もネコも飼ったことないけん、動物になれてないと。でも、最後は小さいのに手でやることが出来た。大丈夫やった」と告白していました。修学旅行生たちの一団にまぎれて歩きながら、中学生氣分を味わっていると「先生、ここでご飯食べると?」と博多弁が聞こえます。その女性の先生に何県ですか?と尋ねると福岡とのこと、私も!と言って、2人であははと笑ってお別れしました。
春日大社では初梅を見て、志賀直哉旧居ではサンルームを満喫し、新薬師寺で十二神将さんたちをじっくり見て、大人氣店のカナカナでおされなランチ、元興寺、興福寺と五重塔、国宝館でイケメン阿修羅さんを見て。その間、どこにでも鹿たちがいます。如来様、観音様、ブッダのお弟子さんたちに手を合わせて目を閉じると、鹿の残像が浮かびます。そのうちに木の切り株すら鹿に見えてきました。喫茶店でふと思い返すと、一日中、歩きどおしだった!靴を脱ぐと、靴下が破れていました。