香港

monna88882012-02-17

飛行機に5時間乗って、香港へ着きました。A21のバスで今日の目的地、重慶マンションまで。飛行場からだんだんと都心へ近づくにつれ、名物の看板がすさまじく迫ってきます。夜中なのに放生会のようにそぞろ歩く人々。チョンキンマンション前でバスを降りて本日の宿を探します。朝、ビデオで「恋する惑星」を観ながら、不思議やね、今日の夜にはここにおるっちゃんねぇ、と話していたっけ。予約無しでも泊まれる安いゲストハウスが6棟に渡って各階ごとに集まっている、国籍不明の面白い場所とのふれこみ。と、こ、ろ、が!あらゆる階、あらゆる宿で訊ねても「FULL」の回答。1時間ほど探しまわったけれど、どういうわけか全室いっぱいとのこと。近くのホテル美麗都大厦も当然のように満室。


もう真夜中の1時。てくてくと隣りの駅まで歩きます。途中で休んだ食堂ではTPが「もうこうなったら野宿しか無いかもね」と薄ら笑っています。地球の歩き方によると、賓館とか酒店がつくところは飛び込みで泊まれるとのこと。その文字を見つけては受付で尋ねるけれど、全部満室。ふらふらと看板を頼りに入っていったビルではガードマンのオジさんが「予約してないのか?」とすぐに携帯でどこかへ電話をしてくれました。エレベーターの鍵を開けて、乗れと言うので乗ってみます。


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9階で降りると、おかっぱ白髪頭のお婆さんが手招きをしています。ジロリとした目で280香港ドル、と言う。ひとまず部屋を見せてと頼むと、ガチャリとドアを閉じて鍵をかけました。段ボールが背の高さほどに積まれている廊下を抜けると、私物やゴミが散らかった6畳ほどの部屋。ダブルベッドが2つあり、どっちにする?と言うので窓際を選びました。風呂は、このスイッチを入れて10分だけお湯が出る。お湯が出なくなったら7分待つ。お婆さんがシーツを持ってきて、3人で協力してベッドメイキング。どうやら香港初日は、この不思議な宿から始まるようです。時計を1時間戻したけれど、日本ならもう朝の4時に近いな、そう思いながら鳴り止まないクラクションの音をバックグラウンドミュージックにして、眠ります。ここは、本当に香港なんだろうか?