グルメの旅

高雄から台南へ。夕べ、TPがガイドブックの食べ物コーナーを見ながら、食べたものに◯をつけては台南で食べたいものの名前を覚えようとしている姿があまりにもけなげだったので、よし、台南に着いたらTPが食べたいもの、行きたいお店、全部に行きい!とGOを出しました。台南は食べ歩きの街にしよう。


鉄子調べで、9時発自強号106元×2。昨日、突然目覚めたにわか時刻表マニアが、ホテルで朝8時にもらえる朝ごはんのハンバーガーをゲットした後で高雄から台南へ行くルートの中から一番良さそうなものを選んで、昨日の間に自動改札機で買ったチケットは、満席のため無座、つまり席が無いけれど電車には乗れるものです。たった36分で台南駅。鉄子調べの16:33発、18:18着の台中行きの電車まで、たっぷり7時間を台南の食べ歩きに当てます。



まずは身軽になるため、駅の端の方の行李房にリュックを預ける30元×2。係の人から言われた値段を確かめたくて、イーアールサンスーと指を折っていると係の人も一緒になって、ウーリゥーチーパーと指を折るので二人で大笑い。まずは駅前から88番のバスに乗って神農街まで。18元×2。昔ながらの街並が今はアートスポットになっているとのこと、行く前に見たDVDの街で驚きます。隣りの市場をじっくりと眺めていると、小粒の水餃子を丁寧に並べているトレイに目が釘付けになりました。私があまりにも感激しているので店の人が大笑いしてくれました。TPが絶対に食べたいというシチュートースト60元。揚げたトーストの中にシチューが入っているもの、とろけるような美味しさ。歩いて赤崁樓まで。いくつかの統治時代を経て今は鮮やかな眺め。


今日は日曜日。街は眠ったよう。閉まっているところも多い。度小月坦子麺で坦子麺50元、ビーフン50元。同席した銀粉蝶似の女性が私達の頼んだメニューを見て、青菜炒めを頼んだ方がいいとアドバイスしてくれました、80元。彼女は私達の行程を尋ねて、スマホで航空会社の台南案内画像を見せてくれたり、娘と行った台東の写真を見せてくれたり。高雄に住んでいるそうですが、見所をあちこち教えてくれるのでただ楽しい時間。こんな風に通りすがりの旅行者におすすめを教えられる人にあたしはなりたい。


   

次にTPが食べたいものは肉圓とのこと、眠ったような街は昼過ぎになって人が増えてきました。たっぷり歩いて片栗粉でくるんだ歯ごたえある豚肉を蒸したもの、甘い味付け。38元×2、地元の人たちはセルフサービスのセロリースープを何度もお替わりしているので私も何度もお替わりしてみました。鉄子の旅程ではまだ次の電車まで時間があったので、道路脇のベンチで甘いウーロン茶を飲みながら、それぞれ手帖をつけたり荷物の整理をしたりしました。ウーロン茶30元、珍珠奶茶35元。排気ガスにまみれながら、寒くもなく暑くもない気候で、賑やかな街を眺めているだけで腹の底からむくむくと人が暮らしているっていいなと思います。


     


台南からまた自強号に乗って台中まで363元×2。袋がけしたイチジクとバナナ、梨。どんと沈む夕日。駅前のホテルをいくつか当たって980元。広くて台中駅をひと晩中眺めることができる古いホテル。たっぷり休んで中華夜市へ、TPまた牛排190元。分厚い肉を二切れしかくれないから腹が立った、麺線50元、牡蠣卵炒め60元。明日はいよいよ彩虹春村に行く予定なのに、台中の街が生き生きしているからなかなか眠れません。台北から地図に向かってずっと右側から降りて下に行って左側に上がって来たけれど、台中だけがポイ捨てゴミが散乱した街です。台湾って4分の3はキレイな街なんだな。食べ歩きで胃袋が大きくなったよう。鉄子はいつまでも時刻表と地図を眺めてぼんやりしていました。