来られて良かった〜

monna88882014-08-30

早朝、5時に半泣きで起きて青春18きっぷとともに新宿駅から出発しました。立川、高尾でそれぞれ乗り換えて山梨との県境を超えて大月を過ぎ甲府でまた乗り換え。目の前に座っているニコリともしない男性も、18きっぷをチラッと確かめて、しばらくするとゆで卵を出して食べていました。そうか、ゆで卵って手があったか。今度また電車で遠出するときは持って行こう。もうお昼を過ぎています。松本駅でまた乗り換えて大糸線信濃大町へ。この大糸線からの景色は、最高でした。誰もが「わー、一本道!」「稲が色づいて」「ソバの花よ!」「わ、あれリンゴ!」と少年少女のようにウキウキしています。


信濃大町駅からダムのある扇谷までバス往復ふたり分で5,000円!扇谷から黒部ダムまでもまた5,000円以上!一葉さんが飛んで消えて行きますが、DVDで黒部の太陽を観た後なのでその苦労とともに噛みしめます。黒部の山々は、冷蔵庫に入ったかと思うほどのヒヤッと感、スパッツを履いてパーカーを着込みます。お手洗いの水もヒンヤリ。目を端から端まで動かしてもまだ足りない景色、天を仰いだりダムから頭を乗り出したり、展望台までふくらはぎパンパンで上ったり、レストランの席争奪戦で神経を使ったり、歩いたり止まったり、座ったり立ち上がったりしてたくさんの観光客の人たちの中で何だかどこか知らない国に来たような感覚になりました。



ダムの中を30分も周遊してくれるフェリー。前人未到だった山やまの中へ水を分け入って進むことができるだけでも、長野と富山の山を見ることができるだけでも価値が十分にあるフェリー体験です。湖面が近い。そして塩水じゃないのでフェリーが傷んでいません。鹿になった氣分で山を見渡しました。


またヒンヤリしたトンネルをくぐって、バスに乗って電車に乗って松本駅へ戻ります。長野県は、店じまいが早い県みたい。17時台からどこもかしこもシャッターを降ろしていました。安宿にチェックインしてすっかり暗くなった街を歩いて「おきな堂」でポークソテー。目を閉じて味わいます。TPに連れて来てくれてありがとうとお礼を言うと、え?何て?もう一度言ってと聴こえないフリで2回言わせようとさせられたのでニヤッと笑って感謝の心を表します。「しぶる門ちゃんを連れ出して良かった〜」と感慨深げにつぶやいて、TPは倒れ込むように眠っていました。