600万円のお金持ちは、朝起きた瞬間に出汁のたっぷりきいたお味噌汁を食べたい、そう思いました。冷凍の油揚げと塩漬けキャベツで簡単に味噌汁を作って、夕べのシンガポールチキンライスの残りのご飯で朝ごはんを食べます。明け方、窓を開けると全裸にサイドが紐だけのドレスをまとったガタイのいい男性が自動販売機で飲み物を買っていました。少し膨らんだおっぱいも、お尻も、角度によって股のあたりのもやもやも全部見えちゃう。へー、どうしちゃったんだろう?と思いながら窓を閉じ、TPに「すっごいガタイのいい男のひとが、全裸で、横が紐だけのドレスで飲み物買いよったばい」と報告します。ふーんという反応。
瀬々監督の映画、この頃長い割に着地が曖昧でちょっと・・・とか好き勝手言いながら、TPが借りてきてくれたDVDを観ます。色々思うところはあるけれど、東出さんという俳優が、相手役が心情を吐露するときの受けのお芝居が嘘でなく本当の感情のようで、そこに魅力があるってことがわかって安心します。下手っぴだと思っていたので。この熱量の映画を撮るのはすごい、でも私の入り込む余地がない、そんな映画でした。
せっかくのお休み。ちょっとは外に出ようと前にTPが、近所にベローチェができるよと教えてくれたのを思い出して、散歩に出ます。忘れ物を取りに帰ったTPがアパートの階段から降りてくるのをぼーっと眺めていると、まさにさっきの全裸紐ドレスさんが、向こうからヒールを鳴らして歩いて来ました。階段を降りてくるTPとちょうどばったり出会ったら面白いな、と思っていたところバッチリ、階段を降りたところでふたりは出会って、彼(全裸紐ドレスの彼女)のインパクトにTPが驚き、のけぞって、すぐに平静を保って、という場面を目撃して満足。新しくできるベローチェは全席禁煙で心底ガッカリしました。
消防署のホースが美しいので写真を撮ったり。
TPが借りてきたDVD2本目は、子供向け?のアニメ、たいそう評判が良いようなので観てみたところ、ふたりして泣いてしまいました。しっかりしたアニメ、これで救われる子どもがたくさんいるだろうとか思ってまた涙。
夕方、新宿まで散歩して紀伊國屋書店で本を買います。話題作。あらゆる感情や思い出を、小説に落とし込むことが好きなひと、そんな作家の本は信頼しながら読めます。笑えて、うっとりできる短編集です。
連休中の夜は長い。夜中までずっと本を読みます。工藤美代子があえてカマトトぶって聞き出す中高年女性たちの本音に、胸を打たれっぱなしで読みます。ディーエーティーイー恋したっていいじゃない、本当にそうだと思います。むしろ恋していないのにお嫁さんをもらわねばとか、孫産まなきゃとか、独身やめなきゃという洗脳の方が、恐ろしいと思える本です。