大切な旅行

早起きして、朝一番でドーミーの朝食。もずくを2つ、ホタルイカのヌタみたいなのを2つ取ります。

お隣りから「取り過ぎだよー。私のスペースまで占領してんじゃん」などと聞こえてきます。微笑ましくてニコニコ。

ドーミーインの唯一にして最大の欠点は、コーヒーのまずさ。毎回、今日こそは美味しくなっているかも知れないと期待して飲んで「まずーい」となります。

久保田城の周りを一周したくて、荷物をホテルに置いたまま朝散歩に出かけます。

一周していると、突然お腹が痛くなります。「お腹が痛くなってきた」と言うとTPが「実は俺も」何とか公衆トイレを探して駆け込みます。しばらくして出てきてお互いに、セーフのポーズ。これから年を重ねていつかセーフじゃなくてアウトになる日も来るのでしょうか?まだまだ先だと良いけれど。

散歩から戻って朝風呂。そしてチェックアウト。

それでも淋しくありません。私たちには昨日、お弁当包みを買ったお店(食器のさかいだ)でもらった、ティールーム陶の100円割引券があるから。「スズメが見えて、いいですよ」と教えてもらったから。TPはアイスコーヒーを注文すると「ちょっと散歩してくる」と店を出ていきます。わかるわ。名残惜しい気持ちなのでしょう。まだ歩いていない道を少し歩きたいのだそう。お店の方は優しくて「アイスコーヒー、ひとつは戻って来られてからお持ちしましょうか」と親切です。

窓辺の席からは、本当にスズメが見えます。

お店の方に「他の鳥は来ないんですか?」と尋ねると、スズメだけ来るとのこと。戻ってきたTPが「あの道を通って、ドラッグストアでお茶買った。80円」エライ!と褒めます。日頃の節約は大事、これからも節約してあちこち出かけたい。

ストローなしでアイスコーヒーを飲んでいると氷が最後ひっかかって、Tシャツにこぼしてしまいました。リュックを前に背負ってごまかしましょう。TPが珍しくこのコップ、良くない?と昨日言っていたカップでアイスコーヒーが提供されたので、そのカップを下の陶器屋さんで買って帰ることに。

あぁ、帰りは新幹線。横手やきそばをテイクアウトして。

駅で地図を見ながら、もう一度旅程をおさらいします。「最初に大曲に着いて、角館に行って武家屋敷見て、田沢湖に移動して乳頭温泉行って安いところ泊まって、次の日田沢湖でボートに乗って、玉川温泉に移動して泊まって。新玉川温泉に入ってお尻が痛くなって、秋田駅に来てレンタカーで男鹿半島行って泊まって、次の日秋田散歩して曲げわっぱ買って、ドーミーに泊まって。今日は朝散歩してお腹壊して、陶器屋さん行って」

旅の終わりはいつも切ない。秋田駅のお手洗いの手作り花瓶入れは魅力的。

母やTP両親、叔父叔母に送ったものは、サキホコレのレトルトパックごはんです。喜んでくれるかしら?(我が家にはレンジが無いので買わなかったけれど)

新幹線に乗って名物の焼きそばを食べていると、大曲と角館間で人身事故があったとのことで、緊急停車しました。

どうかご無事でありますよう。1時間後に新幹線は動き出しました。

数時間後、いつもの古いアパートに帰って来ます。留守電には「お土産届いたよ、ありがとう」の叔母の声。私たちよりお土産の方が先に着いたよう。

牛めし、旨っ。これで47都道府県にすべて行ったことになる。これからはどのニュースを見ても行ったことのある県だから関心も高まるだろう、大切な旅行になりました。