Sさんからもらったチケットで、横浜のロイヤルウィング号に乗ってきました。中華バイキング3,600円から300円引き。中年のカップルが人目の無いところでタイタニックごっこをしていて、心で拍手を送ります。ターミナルではキャシー家のカナエちゃんがフラを踊っているのを、夢でも見ているかのようにうっとりと眺めて、涙がジワッと出ます。勝野パパまで出て来て歌っていました。都会ってすごいな。この世のものとは思えないほど、純粋な踊りと唄でした。
バイキングの細い通路で、皿を持った女が私の前に立ちふさがり、ずんずん責めてくるので壁際に追いやられてもなお、通して下さいと言ってきました。すでにたっぷり通路は空いているのに、私と壁の間をどうしても通ると決めているよう。えっ、でも・・・と言いつつ、彼女のために私が通路に出て壁際を空けてあげたものの、後から湧き上がる怒り。ゴリライモのことを許すまで、2時間もかかりました。今度同じ目に合ったら、絶対に無視すること。背を向けてジーッとしていること。波のキラキラは、いつでも天国ってこんなところかな、と思わせてくれます。海はいいな、カモメってどうしてあんなに白くてキレイなんだろう。この世のものとは思えないな。
デパートの宝石売り場で、若い男の子たちがなけなしのお金で懸命にプレゼント選びをしていました。その年で物でつらなきゃならない彼女なんて、後から苦労するよ!と心でドンマイを送ります。私なんて結婚前はTPから豚の貯金箱くらいしかもらったことがないので、たまにはピアスくらい買ってもらお、そう思いました。
帰りの電車で隣り合わせた、赤ん坊の可愛いこと、天使のようなニッコリ笑顔で、私の顔に懸命に小さな指を伸ばしてきて、鼻をポチッと押してくれました。その光景をうらやましそうに見ていたTPにも、5ミリほどの指先を伸ばしてETをしてくれていました。ひとりひとりの大人達をじっと見ては、ニコッと笑うので遠くの遠くの席からもオバさまたちが満面の笑みで手を振っています。若いお母さんは降りるときに「どうもありがとうございました」などと言うのでこちらこそ!とお礼を言いました。この世のものとは思えないほどの、純真な微笑みでした。