花見4 牛久大仏

monna88882016-04-09

青春18きっぷが1回分、残っていました。もう使用期限が迫っている。ここ数日、TPとそれぞれ1回券か3回券を格安チケット屋で探してはいたものの、ほとんど売られておらず、あったとしても価格高騰。それならと、ひとりだけがそのきっぷを使って、もうひとりは普通料金で近場へ遊びに行くことに。TPが選んだ場所は…牛久大仏…ちっとも心が踊らず、渋々電車に乗って、日暮里で乗り換えてわずか45分間、牛久駅で降りて、中華屋さんで定食を食べます。人は少ないけれど、見通しが良いし定食もおいしい。牛久大仏行きのバスがどこから出るのかウロウロと歩いて、駅の反対側でようやく見つかりました。スペイン語らしき言葉を喋っている女性グループから「Can you speak English?」とバスの発車時刻を尋ねられて、7分後と答えます。海外から大仏を観にくる人たちもいるんだな。バス代がいくらかとも尋ねられましたがわからないので、やってきたバスの運転手さんに聞くと680円とのこと、目が飛び出るかと思うくらい高い!TPは手の甲に680と書いて、海外からの女性グループに見せに行って、プッと笑われながらサンキューと言われています。

昨日は残業で遅くなったから、バスでグウグウ眠って30分後、叩き起こされてだだっ広い場所でバスを降り、ふっと振り向くと、そこには直立不動の巨大な大仏様がこちらをじっと見据えていました。

ひっ!大きい!腰が抜けそうなほどに大きいので驚きます。拝観料800円。広い庭内には満開の桜と芝桜。広い広い!裏の方から大仏様の胎内へも入ることができます。展示されているレプリカの、大仏様の親指は軽自動車ほどの大きさ!エレベーターで上がって、ちょうど胸のあたりの縦長の窓から覗く牛久。

大仏様の胎内は何層かに分かれており、下の方には墓地の宣伝、出口前では写経体験ができます。ひとり200円。壁に向かって静かな空間で、無言で写経を進めてふっと横を見ると、TPの筆遣いがなぜか、ぽんぽん、ぽんっとまるで薄い灰色で下書きしてある文字の上をなぞるのではなく、文字を塗りつぶすかのような筆遣い、顔だけは真剣そのもの、思わず吹き出して、そこからは笑いをこらえて震えるように最後まで書き終えました。


大仏様のかかとの方から外へ出ると、お花見真っ盛り。小動物の動物園もある。TPはウサギ園で100円のエサ(ニンジン)など買って、おっかなびっくりエサやりをして、そっとなでたりしています。家族連れで賑わう大仏周り、海外からの旅行者も多い。アジア系の親子連れがいたので思わずニコッと微笑むと、ニコッと微笑み返してくれました。帰りのバス停で、ついさっき微笑み返してくれた親子とばったり、牛久駅行きのバスの到着時間を尋ねられたので、15分後と答えます。どこからいらしたのか尋ねると、ミャンマーとのこと。わぁミャンマー、いつか行きたいと思っていると言います。旦那さんの方は熊本の大学に留学していて、奥さんと7歳くらいの男の子はミャンマーから遊びに来てくれたそう。大学では電氣について勉強していると言うので、がんばってね!と応援します。牛久駅に着いて手を振って別れます。

さあ、もう日も傾きかけています。帰ろうか、それともちょっと進んでみようか。路線図を眺めながら、少し進んだところの土浦って行ったことないねと、向かってみることにしました。土浦駅武家屋敷の名残、そしてお洒落そうなバーがいくつも見えます。駅前の案内板を参考に、亀城跡という公園へ。

江戸時代の建造物では、関東で唯一の現存する櫓門だそう。趣きがあって、終わりかけのお花見真っ盛りで。歩いて駅裏まで戻り、土浦港へ行ってみました。魚釣りの男性だらけ。ひとりの女性も見かけません。

平たい土地だから、夕焼けもいつもより大きく、広く見えます。ふと見上げれば東横イン、どうする?泊まっちゃう?それとも帰る?話しに話して、悩みに悩んで、とりあえず焼肉食べ放題の店でお腹いっぱい焼肉を食べて、このままもし泊まったら、本当なら2300円分くらいの価値の青春18きっぷを1300円程度しか使っていないことになる、考えに考えた末、やっぱり帰ることにしました。

グウグウ眠って帰りの電車の乗り換えで、つい上野公園に立ち寄って、最後の散り際、去り際のお花見の光景を歩いて巡ります。夜の不忍池、池の向こうの街灯りがキレイなこと。私が何度も湯島に住みたいと言うものだから、TPもつい、この変に住むとしたら…そう想像してしまうようになったとお喋りして、とはいえ今のアパートは今月で更新するので、いつになるかわからないけれど、もしかしたらこの辺りに引っ越したりするかもね、ま、何度も遊びに来たらいいね、そうお喋りしながらクタクタになって畳の破れたアパートへ戻ってきました。