本当のドライブ

monna88882016-06-26

朝、お父さんに襖を叩かれて起きると9時前でした。あー、しまった!嫁なのに寝坊してすみません!みたいな雰囲氣でこそこそと顔を洗って、お母さんが用意してくれた朝ごはんをいただきます。お味噌汁も卵焼きもおいしい〜!どういうわけか私はTP家に来るとものすごく深く、よく眠れるのです。TPパパが「今日はどうするか?行きたいところがあるんか」と言うのでTPは「別府」と答え私は「湯布院!」と答えます。TPパパは別府は道が狭くて人が多い、湯布院は何もないと言うので私は湯布院の金鱗湖を散歩して、その湖を見ながら天井桟敷でお茶したいし、牧場の家でプリンを食べたいとも訴えましたが却下。「今日は杵築城へ行って、国東半島をドライブしよう。俺が隣りで運転のアドバイスするから、TP運転せい」さては最初から目的地は決まっていたんじゃないかな?と怪しみながらいざ出発です。


街を抜けて、海沿いの道を通って。久しぶりのドライブに心は溶けます。途中、TPパパがお喋りの合間を縫ってあまりにも細かくアドバイスするものだからTPは無口になっています。「何やお前、無口やのう」などと言われても黙々と運転するTP。私とTPママは後ろの席で景色に見とれながらもTP以外の3人でお喋り。


杵築城。何て可愛らしいお城。来て良かったと思います。天守閣に上がって海に流れる川を眺めます。何ていい風!

アジアからの旅行者が多いのでしょうか。中国語、ミャンマー語タイ語などが飛び交っています。

小次郎も来たことがあるとかないとか、そういう歴史あるお城。TPパパは天守閣の外に出ません。TPママいわく髪型が崩れるのが嫌だそう。しばらく3人で風に吹かれた後で天守閣を下ります。上では強い風が吹き付けていたのに、下に降りるとピタッと止んでいる。駐車場でTPパパが「門ちゃん、一服しようや」ハイッ!と喜んで一服します。それにしても暑い、もう夏。


和食レストランでお昼。「門ちゃん、ビール飲もうや」ハイッ!と喜んで瓶ビールをご馳走になります。食事の注文も済ませるとすぐに、初老の方々の団体がガヤガヤと入ってきました。数が限定されたメニューをどちらが先に注文するかで店の人も含めてワイワイ、喧嘩寸前。この団体より先に入っておいて良かったね〜と胸をなで下ろします。


お腹いっぱいになって城下町散策。朝ドラやポスターなどで有名だと言う石段を見下ろして、いい所だなーと思います。TPパパがベンチで休んでいるおじさんに声をかけます。「あんた、何しよるん?歳はなんぼな?まだ若いやろ」おじさんは「若くはないですよ、もう65ですし。今日はバイクで朝から阿蘇ラピュタの丘の写真を撮りに行ったけど、道がダメになっていて。それからここに回って来たんです」一眼レフを手にしたおじさんは、ニコニコと答えてくれました。65にはとても見えない若さだったわ。



暑い暑い。でも城下町は素敵。


また車に乗って国東半島へ。飛行機に乗ったことが無いと言うお父さんとお母さんに見せたかった大分空港を通り、弥生の村という遺跡で地図をもらって海沿いをドライブします。あ、道の駅!あ、姫島!両子寺ってどんなところなんでしょう?見るもの全てがワクワク、あっちもこっちも行ってみたいなどと考えていると「門ちゃん、ドライブってのはな、どこにも降りず、どこも立ち寄らずにひたすら車で走るのが、本当のドライブやぞ」そうTPパパが言うので、ハイッ!と返事します。

本当に道の駅などにも立ち寄らず、ひたすらに走る車。途中のコンビニで一服。TPママがすぐ横の小山で野の花を見つけて引っこ抜いてカバンに入れています。あ、お母さん何か見つけたみたいですね、と言うとTPパパはチラッと見るだけ。小山から降りて来たTPママが通り過ぎるとき、「おいおい、カバンから草が生えちょるぞ!」そうからかったTPパパでしたが、全く相手にされずTPママは立ち去って行きます。「あいつはどこに行っても、元を取る」などとつぶやいています。

国東半島を車で一周。何時間も車は走り続け、渋滞に巻き込まれながら市内へ戻ってきます。またひとつ、家族の新しい思い出が増えた。今日もTPと自転車2台でクリスタル温泉へ行って、前から行きたかった安くておいしいという「うまいめし」で晩ごはんを食べて、TP弟Sちゃんがどうしたら出会いがあるかについて熱く語り合って、夜は真田丸。楽しみにしているドラマなのに歴史好きのTPパパの解説付きなので耐え切れずにいると、TPママが「門ちゃん、隣の部屋で見りぃ」と救い出してくれました。感謝感謝でひとり、テレビを独占してドラマを味わいます。

帰省して良かったな。元氣な両親の顔を見ることができて、本当に良かったな。本当のドライブも体験できたし。今日もぐっすり眠れそうです。