山中湖一周

朝、5時30分に持参の目覚まし時計をかけておきました。

TPと、朝散歩に出かけます。(またしても富士山は、チラ見え程度)

山中湖は、湖なのに、こうして波が立つんですね。

空にはまだ満月。

湖沿いの道を歩いて、大回りで、神社にお参りして、宿の方面に戻ります。

昨日から何度も立ち寄っている、コンビニ。宿に戻って、朝風呂に入ります。

一泊二名8,000円の宿、朝食がついているので朝の7時ぴったりに食堂へ向かってみると、シチューライスがすでに、シチューが注がれていて、厨房のカウンターに置いてあるのを自分たちでトレーを運んで、食べる方式です。たいていの貧乏旅行には慣れているし、耐性もある程度ついていると自負しています。が、手作り和風シチュー(カツオ風味、具材はアサリとハム、人参など)への耐性は、まだ無かった!恐る恐る食べている自分に気づきます。もしかするとヨーグルトも手作り。唯一の食べ放題、食堂に並んでいるパンをトースターで焼いても、どういうわけか焦げ目が付きません。(私は8分、トーストしたけれど、表面が乾いた程度、TPは6分で諦めていました)きっと、同じ宿泊者の方のシチューライスが残ったままで放置されているので、そのひとが食べる頃にはもう冷めているだろうと心配になったり、シチューライス?せめてカレーだったらなどとヨコシマな考えが湧いてくるから、安心して朝食を楽しめないんだろう。部屋に戻って、チェックアウトの時間まで、二度寝二度寝って、ひととの会話で大笑いすることに続いて、人生の喜びのベスト5には、堂々ランクインする喜びなのではないでしょうか!二度寝最高!そして激安宿を、チェックアウト!(実は、宿名を検索したら「心霊」などとヒットしたので、あれこれビビっていたのです)

徒歩5分のレンタサイクル屋さんで、自転車を2台借ります。ここでもひと悶着、あきらかに二日酔いの店主、TPの自転車には鍵がない、自転車も最前列のボロボロのから選ぶしかない、現金払いで追い出されるように自転車だけ借りて、さ、サイクリングだよ!(荷物のリュックは、その辺の床に置いておいてよいとの温情、ありがたく放置)

自転車(電動じゃない、普通の自転車)を、山中湖に向けて走り始めます。あ、キャンプ場。

あ、白鳥が魚を食べている!

山中湖は、サイクリングロードが整備されていて、ぐるっと一周できるようなのです!!!!

最高。文学記念館に立ち寄ってみます。徳富蘇峰って、どなた?と思っていたら徳冨蘆花のお兄さんだそう。びっくりです。充実の展示を、眺めます。

しかし、私は実は「自転車で通り過ぎたほうとう屋さん、開店前に行列ができとって、すっごい美味しそうやった、行ってみたい」と心残りがあって、展示に集中できません。TPにも「見た?あのほうとう屋さん、行列できとったね」「見たよ。山中湖で検索したら一番に出てくるような店よ」とクールな回答。徳富家の展示を見ながら「行ってみたいね」と言うと、TPはさすがです、私がそういうことで頭がいっぱいになってもう何も手につかなくなると判断したらしく、自転車で戻って、ほうとう屋さんの予約をして、また文学記念館に戻って三島由紀夫文学館を見学しようと提案してくれます。やったぜ!

と思ったら、予約表に名前を書いても1時間待ちとのこと。また、坂道を鼻息荒く自転車を漕いで、三島由紀夫コーナーへ。

何が素晴らしいって、三島由紀夫の著作に関する資料と、プロ中のプロ、みたいなコメント、いちいち膝を打つような説明がたっぷり、完全に三島由紀夫をわかったような気になれる展示なのです。うっとりしまくります。

さ、ほうとう屋さんまで自転車で戻りましょう。

ほうとう屋さん、いい雰囲気。

あ、おいしい。たまらない。カボチャ、じゃがいも、里芋、しいたけなどたっぷりはいって。あぁ、何て美味しいんだろう、そして行列を待ったひとたちの食べる顔の幸福度高め!次に来たら、すいとんの方も、おかゆの方も食べてみたい。次来るの、確定。お会計をするときに、私はレジ横にお土産として売られていた「味噌」を欲しいと思っていました。でも、家にまだいくつか味噌はあるし、我慢しようと思っていました。外で会計を待っていると、出てきたTPが小脇に味噌を抱えて「門が欲しそうやったけん」とか言っちゃってるので「ちょっと!どこまでときめかせると!?ダイヤの指輪もらうより嬉しい!(あ、もらったことありません)」と、興奮します。あぁ、味噌くらいで?大喜びする妻、TPって何てしあわせものだろう、そう思わずにはいられません。TP、本当にしあわせ者やね。。。。味噌、うれしい。うれしくてたまらない。

そんなことより、またうっすら坂道を自転車で上がって、山中湖一周を目指します。

徳富蘇峰さんの文字の石碑を眺めます。徳富家って、蘆花しか知らなかったのに。

旭日丘、という観光案内所で、帰りのバスのチケットを予約することができました(まさかの残り3席だった、あぶないー)

山中湖周辺には、キャンプ場がいくつもあります。いつか来てみたい。

昨日泊まった、平野に戻って自転車を返却して、カフェに入ってバスを待ちます。

1時間もあるので、ゆったり。

バスの残席が3席ってところで、予想しておかねばだったこと。

(山中湖の周辺は、廃墟も多い)乗客が多いってことは、高速は渋滞しているってこと。

あーあ、富士山、別れ際にまたチラッと見えただけ、何様?ツンデレ富士山には、がっかりです。山中湖に宿泊したら、もう見放題だと思いこんでいたので。

渋滞!バスは2時間以上遅れて、ぐったりで到着!ヘロヘロで、いつもの古いアパートに戻ります。

そんなことよりも、ちょこちょこ買って帰った山梨野菜がうれしい。晩ごはんは、きっと、ほうとうです。自転車で一周する山中湖、天国かと思いました。