カバンは買えずに

TPはもう、何十ヶ月もの間、肩から下げるカバンを探しています。今使っているものはボロボロでホームレスのおじさんたちの方がまだマシなものを持っているようにも思えます。わざわざ探しに街へ出かけたことも何回もあるし、散歩の途中で探したこともあります。それでようやく今日、京王デパートで見かけたカバンを買いに行ったところ…売り切れでした。

新宿の街はお祭り。御神輿があちらこちらを通り過ぎています。



西口の明月館で焼肉ランチ。父が東京の会社に単身赴任していたときに父と何度か来たお店。ランチじゃなくて普段のメニューで頼むお肉の方がおいしいけれど、ランチのお肉もぜいたくな厚さで大満足です。父が東京に働きにきていた頃、どうして会うのを避けてしまったんだろう。毎週のようにかかる電話が嫌だったのか、TPに遠慮したのか、私も仕事で悩んでいたからなのか、月に1〜2度は会おう、付き合ってくれやと言う父からの電話を無視して、2ヶ月に1回くらいしか会いに行きませんでした。たった3年ほどのことだったのに、私は今でもそのことを悔いています。もう仕事を引退した後だったので東京に来る必要はなかっただろうに、わざわざ上京したのは私ともっと一緒に過ごしたいと思ってくれていたからでしょうか。時計を巻き戻したいとすら思っています。どうか親不孝な娘がつい避けていたことを忘れてくれていますように。


近所の神社で、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の紙芝居を展示してありました。ニューヨークで考え中の方の絵のように、艶かしいのがたまりません。何十年も前の紙芝居だそうです。

電氣屋で、TPは足底腱膜炎に良いと言う足のマッサージ器を試していました。ローラーがゴロゴロと回る簡易的なもの、とても足が軽くなったと喜んでいます。その場では買わずに帰ったけれど、家に帰ってしばらくしてアマゾンで同じものを見つけて注文したいと言うので替わりにワンクリックしました。TPは肩掛けカバンは買えなかったけれど、マッサージ器は買うことができた、そんな日です。