250メーターから

monna88882014-03-09

お勤め先の方にいただいたチケットで六本木へ映画を観に行きました。地下鉄に乗ると、まず私が乗り換えのひとつ手前の駅でスーッと降りてTPもつられて降りてしまいました。数分待って来た電車に乗って本当の乗り換えの駅に着くと、なぜかTPが元の場所に戻る方向の電車にヒョイッと乗ってしまったので、私があら?と躊躇しているとドアが閉まりTPを乗せた電車は元の駅に戻って行きました。仕方なく私も次の電車で戻って、元いたホームでTPと落ち合って大笑い。もう永遠にこのホームから出られないかと思った。

12(トゥエルブ)イヤーズ・ア・スレーブ

12(トゥエルブ)イヤーズ・ア・スレーブ

それでも夜は明ける。キンキーブーツの男性が主人公とのこと、目が離せない存在感がうるおっています。自由を奪われ、人間性を捨てさせられることの痛さ、恐怖にまるで自分が牢獄に入ったかのような苦しみを感じます。いいわるいじゃない、人間のすさまじい部分が静かに、そして叫ぶように描かれていました。


天氣もいいので、東京タワーへ上ってみることに。六本木からてくてくと歩いて30分。東京タワーに上るのは生まれて初めてです。18年ほど前には中に入ったけれど入場料が高くて諦めたっけ。150メーターまでの入場料820円。そこから高層階の展望台まで600円。もうすぐ、お勤め先がお引っ越しします。今度移る先のビルがある辺りに向かって、どうぞよろしくと頭を下げたり、海の上にぽっかり浮かぶ巨大ジェラートのような建物を係の人に「あれは何ですか!」と尋ねたり、デート中のカップルの会話に耳を傾けたり、無料で借りられる双眼鏡で近所のマンションを覗いたりして、帰りは歩いて階段を降りました。風が吹き抜けて心地いい階段。東京タワーの模型、250円。


ホーリー・モーターズ。カラックス。DVDで観ました。ポンヌフの人が主人公なので泣きたくなりながら。ちょっとデビット・リンチっぽく始まってたけし映画っぽくなって、ミュージカルになる、覚めた感動に、晩ご飯は何食べようかなと考えたりした映画でした。


甘い鞭 [DVD]

甘い鞭 [DVD]

甘い鞭。石井隆の極みのよう、DVDで観ました。どの人も苦しいけれどどの人も裁いていない映画は特殊で貴重です。何も考えずにただ打たれました。


東京タワーから見た白いジェラートみたいな建物は、アクアラインという海の下を走る道路の通風口で、緊急用にヘリポートもあるそう。その遠くて白い巨大な建物が海の中にある景色は、見てはいけないものを見ているようなおかしな感覚。