ナナになろう!

monna88882015-11-28

何ていいお天氣!RCとニキ・ド・サンファル展へ行きました。美術館ですれ違う人たちも、今日はいいお天氣!そう言いながらゆったりとガラス張りの建物から空を見上げたりしています。

私はニキ・ド・サンファルさんの作品を最初に福岡市の百道浜で見かけたとき、何て嫌いな彫刻なんだ!とゲーが出そうでしたが、ここ数年、自分の中身が入れ替わったように、突然好きになっていました。入り口を抜けると、小さめの立体的な絵画から始まって、ゾクゾクするほど小さい世界に大胆な石膏の垂らし方、ときにはRCと吹き出して微笑んでしまうような大胆さ、あるところで突然、大きな立体作品になります。この展示へ行けば誰でも、あたしはナナよ!そう駆け回りたくなるような仕掛けなのです。


京都を訪れた後に制作されたと言う、ブッダの像。完璧なフォルムに、その周りを何周しても足りないくらい、見惚れます。普段は倉庫に入っていて展示のときにしかお目にかかれないと言うブッダ像を目に焼き付けて。ここだけ写真撮影がOKでした。


心の中の宝袋に収穫をたくさん詰め込んで、RCが前から行きたかったと言う「ウエスト」へ。こんなところにあったんだ!と感激しながら順番を待って店内へ。運ばれて行くホットケーキの美しさに感動して、サンドイッチの完璧な美味しさに目を閉じます。飲み物はお替わりを何度でもサーブしてくれます。少しずつ暮れていく大きなガラス窓の外の景色。RCが中学生の頃からの親友からもらった絶縁状のような手紙について聞いたり、周りを見渡しても誰も楽々と生きていないように思えるようなことについて語り合ったり、ホットケーキのおいしさ、サンドイッチのおいしさについて、ニキさんの自由さについてたっぷりお喋りして、また同じコースで美術館、ウエストをこれから何度も楽しんで行きたい、そう言い合いました。東京は電車ひとつ取ってもストレスが多くて大変だけれど、こんなご褒美もたっぷりある街。せっかくここに住んでいるんだから、うんと贅沢なものを観て、触れて、語り合って、歩いて、お茶して、居心地のいいボロアパートへ帰って、ぐっすりと眠ってまた元氣になって、またがんばって働いて。ナナみたいに自由に駆け出したり、逆立ちしたりしながら生きて行きたい、そんな新しい氣持ちになりました。