判断(ハドソン川の奇跡)

早朝に起きて、クリントイーストウッド監督の映画を観に出かけます。何とまぁ、望んでもいないのにIMAXの上映としてチケットとは別にひとり500円を取られます。音とか画面の大きさ、クリアーさが違うらしい。おじいちゃん監督の映画に、そういう迫力は望んでいないのだけれど、仕方なしにひとり500円払います。

ハドソン川の奇跡。ファーストシーンから、いえ、映画が始まる前から何だか映画の空氣がはみ出して伝わってきていて、席に着いた瞬間からもう映画が始まっているような空氣です。原題のタイトル「Sully」は主人公の名前のようです。映画館の観客はすぐさま飛行機の乗客となって、映画と一緒に離陸します。500円プラスして払ったからでしょうか?もう飛行機には二度と乗りたくなくなるような迫力。アメリカの保険屋さんは本当に恐ろしい、冷静に主人公を追いつめます。本当の正義って何だろう、真摯な判断を裁く仕組みって何だろう、いつでもクリントイーストウッド監督は問いかけ続けています。エンドロールで、誰ひとりとして、客席を立ちません。映画が終わってもしばらく、誰も立ち上がらない。こんなことは初めてかも知れません。ちゃんとした尺度で、ちゃんとした映画を届けてくれたおじいちゃん監督、クリントさんに頭を下げたくなりました。


映画が終わってもまだ午前10時半。お店も喫茶店も開いていないので、家に帰ることにしました。わたしは今、どうしたわけか、掃除をしたいところがいっぱいあるのに、掃除をしたくない心境です。ウツっ子の入り口?頭ではこんなに狭いアパートで、いつでも簡単に掃除ができるのに、どうしてもしたくない身体があります。頭と身体の連携が取れていないようです。


晩ごはんは、ごまたっぷりの冷やしうどん、もやしもゆでてボリュームアップです。夜、総合格闘技をテレビで観ながら、レーナちゃんが秒殺で勝つかと思っていたのにまさかの40代ミユウちゃんがしっかりと粘ったものだから、心の底から感動します。やっぱり首を締められたらすぐにギブアップするみたい。TPに練習台になってもらって、軽く復習をしてみましたが、試してみるだけでも身体はクタクタになります。まかり間違って、万が一、何かの間違いで総合格闘技に誘われたりすることがあったりするかも知れない、そのために身体を鍛えねば、そうメラメラと燃えるような試合でした。